熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

ヒッグス粒子

2011-12-14 17:53:24 | Weblog
宇宙が誕生したビッグバン後、万物に質量をもたらす起源となった「ヒッグス粒子」の検出結果を、欧州合同原子核研究機関(CERN)の二つの研究チームが13日発表しました。

素粒子物理で「発見」と断定できる信頼度ではないが、「存在の兆候」をつかんだとうことです。

2チームが別々に観測し、いずれも水素原子130個ほどの質量の領域で形跡をつかみ、「発見」に近づく結果が得られました。

素粒子物理の基準では存在する確率が99.9999%以上で「発見」と認定することになっています。

ATLASチームは98.9%、CMSチームは97.1%とですから、データを増やせば「発見」となる可能性が高まったことになります。

「ヒッグス粒子」の存在は、ビッグバン後の宇宙の進化を説明するのに必要な概念として提示されています。

現在の観測データから宇宙の進化を考えると、従来の理論では説明がつかないので、「ヒッグス粒子」という存在を仮定したものです。

私が研究者として企業で仕事をしていたときに、確か、東北大学の教授だと記憶していますが、「最近の若い研究者は、実験データと理論が一致しないと、実験ミスだと簡単に結論をだしてしまう。理論が間違っているとなぜ思わないのか。これでは新しい理論は生まれない。」と嘆いていました。

私の経験でも、従来の理論や通説的見解と合致しない実験結果がでると、実験ミスであると、簡単に結論づける研究者が多かったように記憶しています。

このような研究者は、革新的な研究成果を挙げることはありませんでした。

実験結果が従来の理論や通説的見解と合致しない場合、実験結果の信頼性を確かめて、信頼性が高いと判断したときは、従来の理論の修正を試みるという革新的な研究者が物理、化学等の理論の進化を導くのでしょう。

この点は、法律の世界も同じですね。
通説的な見解に疑問を持たずにいたのでは、法理論も進歩しませんからね。

天の邪鬼的な人が必要な時代なのかもしれません。




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コメント
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