
前線が東北地方に停滞したままである。雷雲が発生して雨を降らせるのは、標高の高い山に早く降る。標高が高いほど気温が低くなって雲が水分を保持しえなくなるからである。同じ理由で気温が下がる夜間から未明にかけてに多くの雨が降る。この度の広島土砂災害でも、雨は午前2時から4時にかけて激しく降った。
唐の詩人、許渾に「咸陽城の東楼」という詩があるが、雷雲が起きて雨が今にも降り出そうとする瞬間を捉えて緊迫した情景を詠んでいる。
渓雲初めて起こりて日閣に沈み
山雨来たらんと欲して風楼に満つ
鳥は緑蕪に下る秦苑の暮れ
蝉は黄葉に鳴く漢宮の秋
対句の技法を駆使して、古跡をとりまく自然の動きをみごとに捉えている。渓雲と山雨、閣と楼、鳥と蝉、緑蕪と黄葉、秦苑と漢宮。風が吹き、蝉が鳴き、人々を懐旧の想いに引き込んでいく。
こんなことを書いているうちに、朝からの雷雲が崩れて雷光が走り始めた。急に突風が吹き雷鳴がとどろく。数キロ北に激しい雨の気配が見える。


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