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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

山頭火 自戒三章

2016年04月08日 | 


種田山頭火は昭和7年2月から6月まで、九州地方の行乞の旅のなかにあった。特定の仕事を持たず、誰にも制約されない生活。行乞をしながら山野を跋渉する生活は憧れであったが、旅のなかにあっては苦しいこともあったらしい。そこで山頭火は、自戒三則をかかげて旅を続けた。

1.腹を立てないこと
2.嘘をいはないこと
3.物を無駄にしないこと(酒を粗末にするなかれ!)

家にあっては旅に憧れ、旅にあっては家で癒されたい。山頭火は抜け出すことのできないサイクルにはまりこんでいた。

昭和7年3月30日の日記である。「晴、宿酔気味で滞在休養。旅なればこそ、独身なればこそである、ありがたくもあり、ありがたくもない。此の宿には子供が多い、朝から喧嘩で、泣いたり喚いたり、いやはやうるさいことである。母親は子供をどなるために生存してゐるやうだ。」こんな風に日記に書いて、腹を立てない、という自戒について考えている。詠んだ俳句は3句、

朝の山路でなにやら咲いている
すみれタンポゝさいてくれた

さくらが咲いて旅人である

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連翹

2016年04月08日 | 


枝にびっしりと花をつける連翹は春を象徴する花だ。結婚して最初の住んだのが、庭のついた市営住宅だった。南側に面した5坪ほどの小さな庭であったが、花や庭木を植えることできるので気に入った。近所の奥さんたちに教えられて、連翹やエニシダ、コデ毬などの花木を植えた。近くの山に行ってヤマツツジの小木を採って植えたりもした。

その時、初めて知ったのが連翹である。自ら手入れできる庭があるのが楽しく、しかも春になって咲く連翹がうれしくていつまでも眺めて楽しんでいた。花が散ると葉がでてやわらかい枝を伸ばしていく。枝についたたくさんの花の影を鳥が羽をのばしたさまに見立てて、連翹と名づけたと、ものの本に書いてあった。

連翹に一閑張りの机かな 子規
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