かつて東海道として多くの旅人が行き交った三条通。地下鉄東西線「東山駅」の2番出口の向かい側、三条通に面した古い町家の建物の「大西漆器店」は、寛政元年(1789)創業という老舗の漆器店です。

古くは、御所出入りのお店で、寺社仏閣の精進料理の器なども手掛けていたそう。
店内には、明治初期に作られたと思われる店の広告を刷る版木が残っています。


最近、お店を改装し、より明るい雰囲気に…。


店の一角には、雛飾りが…。「京都は、旧暦でお雛祭りをするので…」とお話しくださった9代目となる大西典子さん。

「創業以来、この場所で、商いをしています。昔は、うちに職人がいて、注文の漆器をおつくりしたんですよ。今は、京漆器だけでなく、全国から選んだ漆器を販売しています」と。
「わ~素敵な漆器がいろいろある~」と、ミモロは、お店の中をあちこち見て回ります。

こちらの漆器は、とても優しい雰囲気のものが多いように感じます。薄手の軽やかな作品が多いよう。


「わ~漆器って、高価なイメージがあるけど、ここなら1000円代から小皿なんか買える~」と、ミモロは、海外のお友達への贈り物に、考えているようです。もちろん高価なお値段の品もいろいろありますが、日常使いには、手軽な値段のものがおすすめ。
「この桜のお皿いいかも…こっちは、はまぐりの形だ~」


春ということもあり、店には、桜やはまぐりの模様や形の器が目立つように飾られています。
「値段が手ごろなのは、素材に木粉と合成樹脂を混ぜたものを使用しているからです。丈夫で、扱いも楽ですし、乾燥した場所でも変形することがありませんから、海外のお土産には、ぴったりなんですよ」と。


確かに、高価な品も素敵ですが、日常的に使うには、丈夫さと扱いやすさがポイントに…。


お弁当箱や大き目な椀も、人気なのだそう。「おうどん食べるのにいいかも~」
漆器の良さは、なんといっても熱伝導の悪さ…つまり、熱いものは、ずっと熱いままの状態が長いということ。そして、手に持っても、熱くないことです。「だから汁物をいれるのにいいんだよね~」とミモロ。実は、ミモロのお茶碗も漆器を使っています。「だって、アツアツのご飯を食べたいから…」と、陶器のお茶碗だと、ミモロは、熱くて持てないから…というのが、本当の理由ですが…。
「わ~これミモロにぴったり…欲しい~」


ミニサイズのお椀です。価格はなんと480円。ミモロの食器にピッタリサイズですが、薬味を入れたりするのに便利なもの。「海外の方は、アクセサリー入れにするとお買い求めになられました」と。「欲しいよ~」とミモロ。今度買ってあげるね…。
漆器のスプーンなども種類豊富。


「漆器のスプーンって、アイスクリーム食べるのにいいんだよね~」とミモロ。そう、冷たいアイスクリームは、金属製のスプーンだと、唇にくっついてしまうことも。また熱いスープを食べるときは、唇がやけどしそうになりますが、漆器だと大丈夫。
「漆器は、お茶道具の棗などによく使われる素材なので、うちには、お茶碗もありますよ」と。

店の前のガラスケースの中や上には、漆器以外のものも…。



お多福さんのお顔の器、竹製のお箸や耳かきも…。
「これなんだろ?」

「それは、おろし金についた、ゆずや生姜などをとる竹のブラシのようなもの。なかなか優れものですよ」と。
ミモロが、特に気に入ったのは、蓋物の器。

「こんど、海外から来たお友達連れて来ま~す」とミモロ。「絶対こういうもの好きなんだ~」そう、漆器は、英語でJAPANとも称される日本を代表する工芸品。外国人観光客も多い、三条通。ふらりとお買いものに立ち寄る人も多いそう。
桜見物に平安神宮や疏水沿いにいらしたら、ぜひ立ち寄ってみては…。「欲しくなっちゃうものに出会えるかもね~」とミモロもおすすめ。
*「大西漆器店」京都市東山区三条通東大路東入ル分木町71 075-771-2557 10:00~18:00 月曜・毎月最終火曜休み

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