ある日の夕方、用事を済ませた後、松原通をトコトコと歩いていたミモロ。東洞院通付近に到着した時、夕暮れの闇があたりを包む中、中から温かな光がこぼれる窓を見つけました。窓辺には、ムクムクの毛に覆われたヒツジたちが、並んでミモロを見つめます。


ミモロが、一歩お店の中に入ると、目の前にそれはカラフルで、フワフワの温かさそうなものが、棚一面を埋め尽くしています。


「ちょっと触ってみよう…」と、ミモロは、大好きな赤いとこへ。



さて、このお店は、羊毛ウールを扱う「ワークショップ 金の羊」。
ここで扱うのは、良質の羊毛ウールなど。「あの、毛糸屋さんですか?」とミモロ。「毛糸もありますけど、毛糸屋さんじゃありませんよ」とお店のオーナーである吉岡よう子さん。

このお店がこの場所にできたのは、平成11年。それまでは、寺町高辻にあったそう。
もともと編み物が大好きだったという吉岡さん。そんなとき、羊毛から毛糸を紡ぐことを始めたそう。
「そうしたら、紡ぐことに夢中になって…。海外から洋書を仕入れて、いろいろ勉強したり…」
紡ぐことに夢中になった吉岡さん。「六甲山の羊の牧場で、行われるツアーで、紡ぎの係なんかもしたりしたんですよ…」
はじめは、趣味だったものから、本格的なお店を始めるまでに…。
今は、ワークショップで、多くの生徒さんに手紡ぎの魅力を教えていらっしゃいます。
ここには、美しく染められた羊毛が豊富で、それから手編みのための糸をつむいだり、またフェルトの作品を作ったり、様々なことができるのです。
その作品づくりのために、専門的な用具もいろいろ揃っているのです。

木製の糸車…「わ~カンジーみたい…クルクル…」う~糸車を見て、インドのガンジーを思い浮かべるなんて、なかなかですね。
確かに糸車は、インド独立のシンボル…当時、ガンジーは、イギリスからのインド独立のためにヒンズー教徒とイスラム教徒に呼びかけ、2つの宗教の融和を求め、人々に糸車を紡ぐように呼びかけたのです。
「そう、糸車って平和の象徴なんだよね~、きっと静かに糸を紡ぐと、心が穏やかになるんじゃないの…クルクル…」と。なんやかんや言っても、実は、やってみたくてたまらないのが、本音です。
「きゃーイテテ…」

羊毛など素材を染める染料も棚に並んでいます。


「ホントに、ここの羊毛の色が素敵…」とミモロ。なんとも温かな色合いなのです。自分の好みの色に染めた糸で編むセーターって、ホントに素敵ですね。
「染めの技術は、やはり京都が素晴らしいんです…」と吉岡さん。
京都は、着物だけでなく、洋服の服地などの生産地でもあることは知られています。日本のプリント生地の多くは、京都で生産されているのです。
「あの~これなぁに…?」


「わ~こっちもフワフワ~」

ミモロ出てらっしゃい…そんな隙間に入っちゃだめでしょ…

このお店には、全国から、手づくりのものを愛する人たちが、作品づくりに必要なものを求めて、大勢やってくるのだそう。
羊毛は、カナダやオーストラリアなど、海外から輸入したもの。国産の羊毛は生産量が少ないのだそう。
本当に、自分で素材を選び、それを染め、編んだり、織ったりして作品を作る…なんて素敵なことでしょう。
「ミモロもやってみたい~」と、店内をあちこち見て歩くミモロです。

「また、来るからね~」と、お店の羊に…。

冬の到来も間もなく…日に日に寒くなってゆく京都…羊毛の品々に触っているだけで、しあわせな気分に…。心が温かくなるようです。

*「ワークショップ 金の羊」の詳しい情報は、ホームページで

ブログを見たら、金魚をクリックしてね~ミモロより