ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

お香の日に参加した「香老舗 松栄堂」のお線香製造「香房」見学と匂い袋づくり体験

2017-05-04 | ものづくり

4月18日、ミモロお友達家族といっしょに烏丸二条上ルにある「香老舗 松栄堂」に工房見学と匂い袋づくり体験のためにやってきました。
 
宝永2年(1705)に創業した老舗で、お寺などの薫香をはじめ、お茶席の香木や練香、またお線香や匂い袋など、日本に昔から伝わる香りを作り続けるお店です。

 
お店に一歩入ると、芳しい香りがミモロの鼻に漂ってきました。「いい香り~」と思わずうっとり。

さて、ミモロたちが訪れた4月18日は、なんでも「お香の日」なのだそう。「へぇ~初めて知った~」とミモロ。
資料によると、お香が「日本書紀」に初めて登場したのが、「595年の4月に淡路島に沈香が漂着した」という記述から、まずは4月。そして「香」の文字を分解すると「一 十 八」になることから18日に。それで4月18日が「お香の日」になったのだそう。

4月15日から18日には、「松栄堂」でいろいろな特別企画がおこなわれました。
それが、ミモロたちが申し込んだ、無料で参加できるお線香の製造現場「香房」見学と、1620円の参加料の匂い袋づくり体験なのです。

仏教伝来とともに仏教儀礼に用いるものとして渡来したお香。邪気を祓い、身を清めるものという宗教的な意味合いが強かったのですが、平安時代ごろから、貴族たちの間で、部屋や衣に焚きこめ、その香りを楽しむようになります。さらに茶の湯の発達で、香りの文化はさらに深まってゆきます。

「仏教が伝わるまで、香りってないの?」とミモロの素朴な疑問。
香木や香料として伝わったのは、その時代でしょうが、どもう縄文時代にも、植物の香りを楽しんでいたのではと思われています。「そうだよね~いろんな花の香り、古代人も楽しでたよね~」と。
ミモロ、話がずれちゃうでしょ~

さて、話をお香にもどします。香りの文化は、ひとつの教養であり、また身だしなみのひとつでもありました。
アロマなど、香りが心身に影響することが広まり、香りはいっそう生活に切り離せないものになっています。

ミモロたちは、香りの歴史やお香として使われる材料などをお店の方から教えていただきます。
 
白檀、沈香、伽羅などの香木をはじめ、桂皮(シナモン)、乳香、竜脳、丁子などの天然香料。これらは、中国やインド、南アジア諸国から産出されるものです。「なんか中華料理に使われる材料みたい~」とミモロ。そう料理の香辛料や漢方薬としてお馴染みのものも含まれています。

お香は、これらの香料の粉末を、ブレンドして、いろいろな香りを作ります。


それを固めて、いろいろな用途にそくした形状に整えられるのです。


「では、2階の香房をご案内します~」と係の方に案内され、ミモロたちは、お線香を作る工房見学が始まりました。

そこは、まさにお線香の工場。いろいろな機械が置かれています。
「これは香料を混ぜて、練る機械です」ピカピカの大きなローラーが動き、材料を混ぜ、捏ねるもので、麺づくりにも使われるタイプの機械だそう。

練った材料は、円筒状に整えられ、次に油圧式の押し出し機にセットされ、そこに設置された穴の開いた型から、ニョロニョロと押し出されます。
それをベテランの職人さんが、板に上手に受けてゆきます。
「わ~パスタみたい~」と目を丸くして喜ぶミモロ。

乾かす前のお線香は、まさにパスタ状態。「ほうれん草のパスタに似てる~」

板に受けたお線香は、隙間がないように板の上に並べられます。
 

さらにはみ出した部分をヘラで落とし、それがお線香の長さになります。


「これで乾燥したお線香?」
 
温度・湿度を一定に保った乾燥室で、数日間かけてゆっくり乾燥させると、お線香が縮み、わずかな隙間が生まれます。それをまた整えて仕上げます。

乾燥させてお線香は、手作業で、丁寧に包装されます。


押し出し機の穴の大きさで、お線香の太さが変わります。

「これかわいい~」と小さな花の形のお香です。
 
これは型にいれて作ったもの。その小ささがミモロの手と比べてもわかります。

「では、続いて、匂い袋づくり体験を始めます」と係の方。ミモロたちは、再び1階へ戻ります。


*「松栄堂」の詳しい情報はホームページで



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