ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「寺院一体型ホテル」って何?京都の街中に9月28日に開業する「三井ガーデン京都河原町浄教寺」リポート(1)

2020-09-19 | 宿・ホテル

コロナ禍の状況にあっても、京都では、次の時代の訪れを目指し、次々にホテルが開業しています。そんな中に、四条河原町の高島屋の西側、寺町通沿いという、まさに京都の繁華街のど真ん中に、9月28日に「三井ガーデン京都河原町浄教寺」がオープンすることになりました。
 
ミモロは、開業に先立ち報道関係者の内覧会に京都のリポーターの一人(1匹)として招かれました。

すでに京都には、「三井ガーデンホテル」は、京都新町別邸、京都三条、京都四条、京都駅前と4軒あります。その中でも、今回オープンする「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」は、かなり個性的なホテルなのです。

まず、そこからお話しましょう。
ホテルが位置するのは、まさに「高島屋」の駐車場ビルの西側。ホテルの表示と共に、敷地内の入り口部分には、石塔と大きな灯篭が立っています。実は、ここは「浄教寺」というお寺の参道でもあるのです。
  

ミモロは、まずそのお寺に参拝することに…。「わ~すごい立派な本堂…」とミモロは、まばゆいばかりの本堂に。そこは町中にありながら、別世界が広がっていました。


さて、浄教寺は、正式には「多聞山鐙籠堂浄教寺」という浄土宗の寺院で、承安年間(1171年ごろ)に平清盛の長男、平重盛によって創建された歴史ある寺です。創建当時は、別の場所、寺町には、1591年の秀吉の寺社整理で移転しました。以来、この地で多くの檀家の人々の崇敬を集めてきました。

その後、火災などに見まわれましたが、本堂はその都度再建され、今回改修される前の本堂は、築200年を経過したもの。しかし、その老朽化は進み、耐震性にも不備があることから、再建を迫られることに。

このお寺の新たな時代を作ることを託されたのは、第44代住職となった光山公毅さんです。

ミモロは、ご住職にいろいろお尋ねしました。

光山さんは、東京生まれの東京育ち。ご実家は、文京区の浄土宗のお寺で、若い頃に僧としての修行をなさっていたそう。大学卒業後、しばらく銀行に勤務した経験も…縁あって、京都のお寺の住職になられました。

現在、京都のみならず全国の寺院で、建物の老朽化、後継者不在、檀家離れなどを理由に、閉山するお寺が増えていのだとか。実は、ここ「浄教寺」も後継者不在以外、同じような問題に直面していたのです。そこで、光山さんは、前住職をはじめ、檀家の人や、寺院再建の経験者などと議論を重ね、再建の道を探ります。再建に立ちはだかる最大の問題は、資金の調達。江戸時代のように豪商がポンと資金を寄付するという時代ではありません。お寺の運営で頼りにする檀家の数は、世代の移り変わりにより激減。

そこで境内である敷地の有効利用による資金調達を…。多くの寺院や神社が、敷地の一部を駐車場やマンション、ビルなどの建設により資金調達の前例は数知れませんが、光山さんたちが、思い描くのは、多くの人が参拝できるお寺であることが大前提だったのです。

そして、三井不動産と連携して、ホテル・寺院一体化建物の建設が行われることに…。
「マンションと違い、ホテルなら、多くの方がここを訪れることができます」と光山さん。
お寺は、ホテルからの賃料収入を、お寺の運営に当てることができ、より多くのことを地元へも還元できるようになります。

ついに、京都では、初の「寺院とホテルの一体化開発」が実現しました。
これは、単に、建物が一体化しているだけではなく、ホテルに宿泊する人には、通常非公開寺院である「浄教寺」の朝のおつとめへの参加をはじめ、ご朱印拝受という体験プログラムを用意、そしてホテル全体に漂うお寺をコンセプトにした設えなどの落ち着いた雰囲気が、心の平安をもたらすようになっています。

ホテルのことは、明日にお伝えすることにして、まずは、新しい本堂を拝見しましょう。

金色に輝く本堂は、極楽浄土を思わせるまばゆさ。その中央に、ご本尊の阿弥陀如来さまが人々を迎えてくださいます。

再建に関し、随所に旧本堂の木材なども再利用。耐震構造も施し、入口から高低差がないバリアフリーになっています。

天井には、美しい極彩色の絵も…


また、内陣の周囲には、このお寺の歴史を物語る貴重な品々が展示されています。

平家ゆかりの寺だけに、琵琶による「平家物語」の弾き語りも以前行われていたそう。

奥には、平重盛の像が…「美しいお顔立ち…」と見とれるミモロ。
 

ご本尊の裏側にも仏さま。


また壁面には、お寺に伝わる品々が展示されています。
 
「なんか博物館にいるみたい~」とミモロ。

参拝を終えて、さぁ、次は、ホテルの内部をご案内しましょう。

尚、「浄教寺」は、原則非公開寺院なので、ホテルの入り口までは行けても、その奥には、一般の人は進めません。あしからず‥・


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コメント (2)
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