トップの写真のように、北海道の信号は表示が縦になっています。
昔は、右から赤、黄、青に並ぶ横型のものでした。変わったのは、平成2年くらいだったと記憶しています。これは、その当時、信号を見やすくするため着いている庇(カバー)の上に積もった雪が、信号の電球の熱で解け、夜や寒い日には凍りつき、暖かくなった時には落ちて、車のフロントガラスが割れ、北海道警察で弁償するという事故が続いたからです。そのような事態を防止するため、変えられました。縦に配置することで、雪の積もる面積はたいへん小さくなります。したがって、そのような事故も減ったようです。
最近では、LEDの信号機にどんどん変えられています。LEDの信号機は、西日などが当っても、視認性が良く、庇がほとんど必要ないようです。発熱もかなり小さくなっているようです。そのため、横型のものも札幌市内には設置されています。もちろん、消費電力はかなり小さいでしょう。
下の写真は交差点の横断歩道部分です。
センターラインや停止線、横断歩道を示す線があります。横断歩道の白線は、車のタイヤが通ることが多い所は、かなりかすれています。こうしたラインが合って、当たり前のように思うかもしれませんが、かつて北海道では、春になるとこうしたラインが全くなくなりました。原因はスパイクタイヤです。スパイクピンが舗装もろとも削り取ってしまっていました。紛失3cmというポスターが作られるほど、舗装は痛めつけられていました。
私はかつて、春に出張で見えられた、あるお客さんが、「北海道は面白いですね。道路のセンターにラインを引かないんですね。」と語り、笑ってしまったことがありました。一冬でラインは完全に消失していました。札幌では、平成4年にスパイクタイヤが禁止されるまで、このような状態は続きました。
今、こうして春になって横断歩道やセンターラインがあり、時代は変わったなと思うと同時に、自分も随分長く生きているなと感じます。