しなしなの記録

 しなしなの趣味の記録です。洋楽カラオケ、郵便局訪問、川、猫など

北国の知恵 NO.10 北国の人のやさしさを繋げたのが、防雪施設の雁木です

2011-02-07 07:00:21 | Weblog
 雪に当らないよう、屋根の着いた所を連続して歩けるように築かれたのが雁木です。昨年、郵便局訪問で行った新潟県上越市は日本一の長さを誇るそうです。トップの写真は上越市直江津の雁木です。ちょうど直江津駅前郵便局の前です。下の写真は上越市高田の雁木です。



 雁木の長さは直江津では1.2km、高田では16.8km(H12年調査)あるそうです。
 雁木は道路に造られるのではありません。自分の土地の一部を屋根のある空間として歩行者に供用するのです。雪の中を歩く人を優しく思いやる素晴らしい、防雪施設です。



 上の写真は直江津です。歩道と別に雁木が設けられています。電柱や照明灯排水溝は歩道に設けられています。



 上の写真は高田です。こちらは、幅員が狭い道路なので雁木の外はすぐ車道です。両脇に流雪溝(排水溝)が設けられています。

 雁木によく似たものにアーケードがあります。こちらは、道路(歩道だけ、あるいは道路全体)を覆うものです。下は高田のアーケードです。



 最盛期には、直江津で4.6km、高田で17.9kmもあったそうです。しかし、こうした連続する雁木は、現在では、歯抜け状態になっているところがあります。私は新潟市や五泉市(旧村松町)で、ほとんど利用できなくなった雁木を見ています。理由は、多くの人が自家用車を所有しており、雁木があると、自動車の出入りがしにくいからだと思います。しかし、下のように工夫して、雁木を設置しているお宅もあります。素晴らしいです。



 上越市ではこうした雁木のある街を生かしたまちづくりに励み、「高田の雁木」で、平成17年の手づくり郷土賞(大賞部門)を受賞しています。
 
雪の中を歩く人のたいへんさを思いやり、少しでも楽なようにと設置する雁木は、私は北国の人間の優しさが表れたすばらしい防雪施設だと考えます。
コメント
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