お菓子時々パン日記

LAで製菓学校を卒業後、オランダ、ロンドン等を経て今は名古屋在住です。
私の作るお菓子やパン、その他色々の日記です。

BK131 ~5日目~  メープルピーカンロール・デニッシュ生地

2006年02月03日 | CSCA

今日の授業は

・Q&A session
・Maple Pecan Roll
・Maple Pecan Sticky Bun
・Danish Dough ( Croissant Style )

でした。

Q&Aって何かなあと思ったら、まず最初に紙が1枚ずつ配られ、自分がこの学校に入ってきた理由と将来への展望を書いて出しなさいと言われました。書いた人からChef 二人の経歴を書いた紙を受け取り、読みました。やっぱりChef 達、すごい経歴です。さすがです。特に女性のChef はまだ34歳だというのに、料理学校卒業後、さまざまな有名レストランでキャリアを重ね、マネージャーも兼任し、その後自分でビジネスを起こして成功。ホテルやカントリークラブなどにケーキを卸す会社を経営していたんだそうです。最近お子さんも出来たし気候のいいLAで子供と向き合う時間も取れる仕事がしたいということで、この学校の先生募集に応募し、受け入れられたのでビジネスを売って引っ越してきたとのこと。授業は11時で終わるから、プレスクールにお子さん達を迎えに行ってから一緒に過ごせるし、教えることも楽しいし、今の生活もとてもハッピーだと話してくれました。私とあんまり歳が違わないのに、濃い人生ですよね~。このChef は一切料理には興味ないらしく、なぜならチキンをソテーしたりすることは私にとってアートじゃないから、と言い切ってました。普段も家ではマッケンチーズくらいしか作らないそうです。料理を作る時間があるくらいなら、シュガーアートやチョコレートに注ぐ時間を作るそうです。面白いですねえ。お菓子作りが好きなら、料理にも興味がありそうなのにな~。

で、なんで今日こんな時間を設けたのかというと、生徒みんなに入学した時の初心に戻って欲しいから、と言ってました。最近、慣れてきたのかやる気が見られない生徒も何人かいるし、将来の展望について何か質問があれば何でも聞いて、ということで1時間くらい色々と話してくれました。みんな、将来はビジネスを自分で持ちたいとか海外に留学したいとか色々考えてるんですね~。基本的に、コルドンブルーのディプロマがあろうがなかろうが、最初のお給料では自活できないと覚悟したほうがいいみたいです。有名なレストランほどお給料は低いって言ってました。一切お給料は出ないところもあるとか。修行させてもらうからっていうことでしょうか。女性のChef も、自分でビジネスを起こす前の数年は時給$4!っていうこともあったそうです。でも、最高のレストランで最高のChef の元働くことが出来たからいいんだそうです。大きなチェーン店から製造責任者のポストをオファーされて、この学校のお給料より高かったけどもちろん断ったって言ってました。なぜならそこは私がいるべき場所じゃないから。時間がもったいないでしょう?と。自分に興味の無いことは一切するべきじゃない、人生は一度しかないんだから、と。こんなふうにきっぱりと言えちゃうのってカッコいいですねえ。しかも、もうすでに自分で成功した人の言葉だから納得感あるし。なんだか長々と書いてしまいましたが、とても興味深い時間でした。

で、その後は普段どおりのデモです。Maple Pecan Roll はヘーゼルナッツパウダーやメープルシロップ、ピーカンを等を混ぜたフィリングを巻き込んで、こんな風にブリオッシュ型で焼きます。

Sticky Bun の方は、同じように作った物を、こんなふうにHoney Glaze を塗りたくった型に入れて焼くだけ。

まだデモが途中だったので、中心部分は開いてます。このGlaze は、はちみつ、バター、ブラウンシュガーなどを混ぜたもの。フィリングも甘いし、すっごく甘いパンになるんでしょうね。でもおいしそう~。

今日は両方とも型に入れるところまでで冷凍して、週明けに焼きなさいと言われました。

デニッシュ生地は、以前作ったときは生地にやわらかくしたバターを厚めに塗って折り込んだんですけど、今回はパイ生地の時のように四角く固めたバターを折り込んでいきます。今日は最初にQ&A があったのであまり時間がなく、デニッシュは折込まで出来てない人がほとんどでした。これも冷凍して来週続きをするそうです。

罰のために作らなくてはいけなかったパイ生地は、結局仕上げなくてもいいことになりました。昨日冷蔵してあるままの状態で家に持ち帰って練習しなさいとのことです。今度は上手に出来てるといいな~。これから練習してみます。