家弓さんの一周忌の追悼をもう少し続けます。
「スパイ大作戦」で家弓さんがゲスト出演なさった「セシューム138」です。
「スパイ大作戦」
第21話 「セシューム138」
1-21 Snowball in Hell (本国放送 1967年2月18日(土))
家弓さんの役はリカルド・モンタルバンさん演じる残忍な元刑務所長です。
この刑務所は厳しい拷問等の為に悪評が高く、5年前に閉鎖されていますが、所長は引き続き囚人のいない刑務所に残っています。
今回の任務は、所長の持つ「セシューム138」(核兵器製造に使う物質)と、所長が記憶しているその化学式を処分する事です。
所長の頭の中にある化学式を抹消するには所長も抹消しなければならないので、良く考えるとものすごい指令ですね。
ローランは雑誌記者、バーニーはその相棒に扮しています。
バーニーは実はこの刑務所の元囚人と言う設定です。
***
セリフを少しご紹介します。
取材に来たと言うローラン(納谷悟朗)とバー二ー(田中信夫)
所長(家弓家正)
納谷: ニューヨークの雑誌社ワールドニュースの者です。この刑務所の事をストーリーにして写真と共に、読者に紹介したいと思いましてね。
家弓: この刑務所の事をストーリーにするだ?
納谷: つまりカメラとペンで囚人の側から見た刑務所を再現して・・・あ、こちらはピエル・グリロ。
ピエルには、囚人のモデルをしてもらおうと思いましてね。
家弓: ふん、帰れ。
納谷: しかし、許可もこの通り。地方長官から。ご協力を頂けると言う事で来たんですが。
家弓: だから君達には腹が立つ。さんざここの事をやれ残酷だ、やれ非人道的だと非難しといて、閉鎖させときながら、今度は一握りの読者の為に囚人の生活を、そっちの言葉を借りりゃあ、再現したいとこうくる。見たけりゃ勝手にに見りゃいいだろう?止めやせん。
納谷: ああ、そりゃどうも有難う御座います。それからついでに当時の制服を着た所長の写真も撮りたいんですが。
田中: それと囚人服を一着。
所長が囚人服を取り出します。
田中: 汚れてますね。
家弓: 囚人らしい方がいい。そうだろう?
納谷: いろいろどうも済みません。ではまず独房から拝見させて頂きます。それじゃあ。
***
独房の中を「見学」と言う名目で、細工するローランとバー二ーですが、そこへ所長がやってきます。
そして所長は独房へ降りる為のロープをとってしまいます。
画面が暗いですが、所長とローラン達の立ち位置をご覧に入れたくて載せました。(笑)
驚くローランとバー二ー
ハハハハ・・・とマッドな笑いの家弓さんが最高です。
が、そのすぐ次はCM用に切れていて、そこに繋がるシーン(笑いも入っています)は菅生さんの追録になっていました。
家弓さんに追録して頂きたかったです。
「スパイ大作戦」は再放送した際、カットが違うバージョンが複数存在していた事を確認しています。
このシーンの家弓さんの吹き替えがあるカットも存在していました。
本当はカットの違う物(少なくとも2バージョンが存在)をつなげて、最初の吹き替えに近い物を再現して欲しかったのですが、やはりそれは難しかったのでしょうか。
ずっと後になってローランを悟朗さんに追録して頂いた事は私にとってはとても嬉しい事でしたが、出来れば悟朗さんの追録版と、オリジナルに近い長尺版の吹き替えと両方拝見したかったです。
***
所長がロープを下ろしてローラン達が上がって来ました。
家弓家正、納谷悟朗
納谷: いやぁ一時はどうなる事かと思いましたよ。
家弓: いくら何でも君、君達をこんな所へ閉じ込める訳がないだろう。ハハハハハ・・・・
ところで今度は何を見たい?
納谷: 何しろここの懲罰は有名でしたからね。その名残を拝見出来ますか?
家弓: お安いご用だ。
***
嬉々として拷問の部屋を見せる所長です。
家弓家正、田中信夫(バーニーは囚人服を着ています)、納谷悟朗
家弓: 当時ここには、ここ独特な懲罰方法がいろいろとあってね。
納谷: いやあ全く。独特ですな。でも今時ムチとは。
家弓: 我々はここで君の想像のつかないような連中を相手にしてたんだよ。
悪の中の悪。人殺し。売国奴。そういう手合いには通じないんだよ、生ぬるい方法では。
あ、例えばこんな具合に。(バーニーに)ちょっとここ行って。
こうやっといて背中に思いっきり。分かるね。勿論裸にしてだ。
バーニーの服を破いて背中を見ると、ムチの跡がありました。
家弓: ムチの跡だ。今時ムチとは、また。
田中: 事故に合いましてね。
家弓: 事故か。成る程ね。
納谷: ああそれから、次は警備室を拝見したいんですが。どの辺にあるんでしょうか。
田中: 廊下を突き当たった・・・
家弓: どうして知っている?
田中: そりゃ、いろいろ研究したもんで。
納谷: ここへ来る前に資料を見たり読んだりしましてね。
家弓: じゃあ私にはもう用がないかな。勝手にどうぞ。事務所にいるよ。
***
家弓さんはお得意の笑いではマッドな感じでしたが、それ以外のセリフは普通で、むしろインテリな感じでした。
モンタルバンさんご自身が結構上品な感じなので、それに合わせていらっしゃったのでしょうか?(笑)
昔の作品は、むこうの俳優さんも吹き替えもどこか上品でしたね!(笑)
***
「スパイ大作戦」
第21話 「セシューム138」
1-21 Snowball in Hell (本国放送 1967年2月18日(土))
ジェラード・セフラ所長(リカルド・モンタルバン):家弓家正
ドクター・クローネン:高塔正康
「スパイ大作戦」で家弓さんがゲスト出演なさった「セシューム138」です。
「スパイ大作戦」
第21話 「セシューム138」
1-21 Snowball in Hell (本国放送 1967年2月18日(土))
家弓さんの役はリカルド・モンタルバンさん演じる残忍な元刑務所長です。
この刑務所は厳しい拷問等の為に悪評が高く、5年前に閉鎖されていますが、所長は引き続き囚人のいない刑務所に残っています。
今回の任務は、所長の持つ「セシューム138」(核兵器製造に使う物質)と、所長が記憶しているその化学式を処分する事です。
所長の頭の中にある化学式を抹消するには所長も抹消しなければならないので、良く考えるとものすごい指令ですね。
ローランは雑誌記者、バーニーはその相棒に扮しています。
バーニーは実はこの刑務所の元囚人と言う設定です。
***
セリフを少しご紹介します。
取材に来たと言うローラン(納谷悟朗)とバー二ー(田中信夫)
所長(家弓家正)
納谷: ニューヨークの雑誌社ワールドニュースの者です。この刑務所の事をストーリーにして写真と共に、読者に紹介したいと思いましてね。
家弓: この刑務所の事をストーリーにするだ?
納谷: つまりカメラとペンで囚人の側から見た刑務所を再現して・・・あ、こちらはピエル・グリロ。
ピエルには、囚人のモデルをしてもらおうと思いましてね。
家弓: ふん、帰れ。
納谷: しかし、許可もこの通り。地方長官から。ご協力を頂けると言う事で来たんですが。
家弓: だから君達には腹が立つ。さんざここの事をやれ残酷だ、やれ非人道的だと非難しといて、閉鎖させときながら、今度は一握りの読者の為に囚人の生活を、そっちの言葉を借りりゃあ、再現したいとこうくる。見たけりゃ勝手にに見りゃいいだろう?止めやせん。
納谷: ああ、そりゃどうも有難う御座います。それからついでに当時の制服を着た所長の写真も撮りたいんですが。
田中: それと囚人服を一着。
所長が囚人服を取り出します。
田中: 汚れてますね。
家弓: 囚人らしい方がいい。そうだろう?
納谷: いろいろどうも済みません。ではまず独房から拝見させて頂きます。それじゃあ。
***
独房の中を「見学」と言う名目で、細工するローランとバー二ーですが、そこへ所長がやってきます。
そして所長は独房へ降りる為のロープをとってしまいます。
画面が暗いですが、所長とローラン達の立ち位置をご覧に入れたくて載せました。(笑)
驚くローランとバー二ー
ハハハハ・・・とマッドな笑いの家弓さんが最高です。
が、そのすぐ次はCM用に切れていて、そこに繋がるシーン(笑いも入っています)は菅生さんの追録になっていました。
家弓さんに追録して頂きたかったです。
「スパイ大作戦」は再放送した際、カットが違うバージョンが複数存在していた事を確認しています。
このシーンの家弓さんの吹き替えがあるカットも存在していました。
本当はカットの違う物(少なくとも2バージョンが存在)をつなげて、最初の吹き替えに近い物を再現して欲しかったのですが、やはりそれは難しかったのでしょうか。
ずっと後になってローランを悟朗さんに追録して頂いた事は私にとってはとても嬉しい事でしたが、出来れば悟朗さんの追録版と、オリジナルに近い長尺版の吹き替えと両方拝見したかったです。
***
所長がロープを下ろしてローラン達が上がって来ました。
家弓家正、納谷悟朗
納谷: いやぁ一時はどうなる事かと思いましたよ。
家弓: いくら何でも君、君達をこんな所へ閉じ込める訳がないだろう。ハハハハハ・・・・
ところで今度は何を見たい?
納谷: 何しろここの懲罰は有名でしたからね。その名残を拝見出来ますか?
家弓: お安いご用だ。
***
嬉々として拷問の部屋を見せる所長です。
家弓家正、田中信夫(バーニーは囚人服を着ています)、納谷悟朗
家弓: 当時ここには、ここ独特な懲罰方法がいろいろとあってね。
納谷: いやあ全く。独特ですな。でも今時ムチとは。
家弓: 我々はここで君の想像のつかないような連中を相手にしてたんだよ。
悪の中の悪。人殺し。売国奴。そういう手合いには通じないんだよ、生ぬるい方法では。
あ、例えばこんな具合に。(バーニーに)ちょっとここ行って。
こうやっといて背中に思いっきり。分かるね。勿論裸にしてだ。
バーニーの服を破いて背中を見ると、ムチの跡がありました。
家弓: ムチの跡だ。今時ムチとは、また。
田中: 事故に合いましてね。
家弓: 事故か。成る程ね。
納谷: ああそれから、次は警備室を拝見したいんですが。どの辺にあるんでしょうか。
田中: 廊下を突き当たった・・・
家弓: どうして知っている?
田中: そりゃ、いろいろ研究したもんで。
納谷: ここへ来る前に資料を見たり読んだりしましてね。
家弓: じゃあ私にはもう用がないかな。勝手にどうぞ。事務所にいるよ。
***
家弓さんはお得意の笑いではマッドな感じでしたが、それ以外のセリフは普通で、むしろインテリな感じでした。
モンタルバンさんご自身が結構上品な感じなので、それに合わせていらっしゃったのでしょうか?(笑)
昔の作品は、むこうの俳優さんも吹き替えもどこか上品でしたね!(笑)
***
「スパイ大作戦」
第21話 「セシューム138」
1-21 Snowball in Hell (本国放送 1967年2月18日(土))
ジェラード・セフラ所長(リカルド・モンタルバン):家弓家正
ドクター・クローネン:高塔正康