ジューンベリーに忘れ物

シンボルツリーはジューンベリー
どこかに沢山の忘れ物をしてきた気がして

D I A R Y 4 月

2024-05-04 09:43:44 | つぶやき
  4月 某日 ①
 目覚めてから、朝食までにはルーティーンがある。
まずベッドを出る前に、体温を測る。
 これは、コロナ禍と同時に始まったが、今も続いている。

 そして、居間へ移動すると、2種類の目薬をさす。
白内障と緑内障の進行を遅らせるものだ。

 続いて、血圧の測定。
いつ頃から始めたか定かではないが、
測定器は2台目だから、もう10年は続けているはずだ。
 ジョギングでも散歩でもゴルフでもいいから、
運動をした翌朝の血圧は130以下で安定する。
 自分でも不思議だ。

 次は、洗面所にむかう。
まずは、電気カミソリで髭をそる。
 もう真っ白になったが、
髭は若い頃から毎朝剃らないとダメで、よく伸びるし濃い。

 起きてすぐの歯磨きはしない。
「モンダミンでお口クチュークチュー」だ。
 洗面の後は、
もうバーコード以下になった頭髪を一応整える。

 そして、おもむろに眼鏡を水洗いし、
ティッシュで拭き取る。

 ここまでは、着替えをしない。
ずっとパジャマのままだ。
 それは、最後の体重測定のため。

 確か、伊達に来てからだと思う。
NHKテレビで『ためしてガッテン』と言う情報番組があった。
 そこで、「計るだけダイエット」が紹介された。
朝と就寝前、1日2回体重計に乗り、
記録するだけで痩せられると言うのだ。
  
 私も家内も、それを鵜吞みにした。
記録用紙もダウンロードし、きちんと記録した。
 まじめな家内は1日2回、ずっと記録し続け、
私も継続したが、案の定期待外れ、ダイエットには及ばず、
今は、朝だけ体重計に乗っている。

 さて、その体重計だが、
もう20年以上も使い続けた。
 所々に小さな錆が浮いてきて、気になった。

 買い換えを切り出しても、
家内は「まだキチンと計れるよ」と賛成しない。

 しかし、遂に私は強行・・・。
アマゾンで安価で売り出しているのが、
目に止まった。
 これなら、私の小遣いで買ってもいいと決めた。
家内も、しぶしぶ同意してくれた。

 数日後に届いたそれは
体重計ではなく『体組成計』となっていた。

 興味津々、トリセツを手にした。
すると、それに数秒乗るだけで、
体重の他に様々な数値を測定し、表示されることがわかった。

 1.体重 ⇒ 2.BMI ⇒ 3.体脂肪率 ⇒ 4.筋肉量
⇒ 5.内臓脂肪レベル ⇒ 6.基礎代謝量 ⇒ 7.体内年齢

 この7つ数が、次々と分かるのだ。
しかし、体重以外の項目は何を意味しているのか、
よく理解できなかった。
 それでも、年齢に相応しい数値がわかることだけは、
トリセツでわかった。

 その中で、比較的安易に理解できたのが「体内年齢」であった。
『同じ体重でも体組成により、体内年齢は変わります。
 筋肉量が多く、基礎代謝量が高くなるほど体内年齢は若くなります』
と、解説があったからだ。

 早々、年齢や身長などのデーターを入力し、
静かに計測機に乗ってみた。
 体重から順に、数値表示があった。
そして、7番目に『体内年齢』が出た。

 現在76歳である。
その私に対し、「何歳と出るか・・・?」。
 実年齢以上にならないことを願って、目をこらした。
表示はなんと『64歳』と出た。

 最近、富に疲労感があり、年齢を感じていた。
そこに示された『64』の数字だ。
 パッと気持ちが明るくなった。

 にわかに信じがたかった。
翌朝も『64』。
 そして、先日は『62』だって・・・。

 「オレは、まだまだやれる!」
何に対してそう思ったかは、自分でも理解できていないが、
その数値だけで元気になったのは確かだ。


  4月 某日 ②
 近くにグループホームがある。
地域代表の1人として、2か月に1回だが、
その施設の運営推進会議に出席している。

 今回も、利用者の状況や職員の動向、
活動報告、そして事故報告などがあった。

 その後、食事のメニューと、
要支援や要介護の違いによる利用者の過ごし方の写真を通して、
ホーム内の様子を紹介してくれた。

 転倒や入居者同士のトラブルなど、
認知症による予期しない行動があったりして、
ご苦労も多いに違いない。
 なのに利用者と職員の明るい雰囲気に、
きっと利用者の家族も安心するだろうと感じた。

 さて、会議の最後に、職員の1人から研修へ参加した報告があった。
高齢者虐待防止・身体拘束の正常化に関するものだった。
 職員は、「スピーチロック」と言う言葉を遣った。
初めて耳にする言語だった。

 「ちょっと待って」「ダメでしょ!」などの声がけが、
スピーチロックにあたると言う。
 スピーチロックは「言葉の拘束」で、
そのような言葉かけが、
身体的、精神的に行動を抑制することになると言う。

 介護現場には、
「フィジカルロック」「ドラッグロック」「スピーチロック」
の3つのロック(身体拘束)があるのだとか・・・。

 「フィジカルロック」は、物理的に利用者の体を拘束し、
動けないようにすること。
 「ドラッグロック」は、薬物の過剰投与や不適切投与を行うことで、
利用者の行動を制御すること。
 この2つは、拘束具や薬といった道具がないと行えない。
でも、「スピーチロック」は、誰でも出来てしまう恐れがある。

 それだけに、私たち職員は互いに気をつけあって、
そういう声かけにならないよう、
取り組んで行かなければと、報告は結んだ。

 出席者の1人が、思わずつぶやいた。
「それは大変ですね。頑張ってください」。
 私も、同感だった。
そして、その考え方は学校教育にも通じると気づいた。




      シンボルツリーも 春爛漫
                    ※ 次回のブログ更新予定は、5月18日(土)です  

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