ワンダースター★航星記

写真を撮るとは、決して止まらない時間を止めること。旅や日常生活のインプレッシブな出来事を綴ったフォトエッセイ集です。

寒牡丹の咲くころ ~中将姫伝説と石光寺 ①

2020-01-17 | 花めぐり~1・2月

寒牡丹の咲くころ ~中将姫伝説と石光寺 ①

 

 中将姫伝説が残る葛城市の石光寺(せっこうじ)は奈良で、もっとも好きなお寺のひとつである。

 石光寺は中将姫の蓮糸曼荼羅織成伝説ゆかりの地として知られ、境内には伝説にちなむ「染の井」と「糸掛桜」がある。中将姫は伝説上の人物で、大納言藤原豊成の娘とされる。説話によれば、美貌で知られた中将姫は17歳で出家した。ある日、中将姫は、の茎を集め、糸を採り出し、石光寺の庭に掘った井戸に糸を浸したところ5色に染まった。中将姫はそのハス糸で一夜のうちに当麻曼荼羅を織りあげた。天平宝字7年(763年)のことという。その井戸は、染の井と呼ばれ、その際、糸を掛けた桜が糸掛け桜であるという。(Wikipedia「中将姫伝説」より) 

 

 

 

 

  

  その石光寺に”寒牡丹”を見に行った。 

  寒牡丹と冬牡丹は別品種であり、寒牡丹が見れるのは、私の知る限り、ここ、石光寺だけ。

  春に咲く華麗な牡丹を促成栽培技術により、冬に咲かしているのが”冬牡丹”。

  これに対して、”寒牡丹”は春と初冬に花をつける二季咲きの変種(冬と知って育ち、冬と認識しながら咲いた)で、葉っぱがほとんどない。

 また、茎や枝が黒く、30年の寿命を持つものもある。

 厳しい冬を乗り越えて咲く”寒牡丹”だけに、その美しさも格別である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 菰を被った寒牡丹に中将姫を偲ぶ。

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