明延鉱山・探検坑道 ① ~驚異の地中アドベンチャー
兵庫県養父市の明延鉱山は奈良の大仏を作るために銅を献上したと伝わる古い鉱山で中世においても、銀・銅を産出したといわれている。
近世では明治政府の官営鉱山となり、さらに明治29年三菱合資会社の経営となって鉱物探査を続けた結果、錫石が発見され、「日本一の錫の鉱山」へと発展した。
また、26キロ離れた生野銀山でインゴット(鉱業製品)に加工することによって、大いに繁栄した。
錫の産出量は国内第1位で、昭和40年代には全国の95パーセントの生産量を占めたという。
しかし円高によって安い鉱物が外国から輸入された結果、昭和62年に明延鉱山は多くの鉱物資源を地中に残したまま閉山した。
今回は明延鉱山・探検坑道をガイドさんの案内で見学した。
ヘルメットを着用して地中に降りると、冒険者になったような気分がした。
探検ツアーのメンバーにガイドさんによる注意事項説明。
明延から神子畑選鉱場(錫を選鉱・製錬した工場)に鉱石を運んだ鉄道、明神電車が保存されていた。
探検坑道の入口。
坑道内の気温は一年を通して10度から14度で、真夏は大変涼しく感じるというので、長袖を着用される人が多い。
入口を再び施錠して、いよいよ、坑道の奥へ進む。
見学できる坑道の延長は650メートルだが、明延坑道自体の総延長は550キロメートルで、大阪から東京までの距離とほぼ同じ長さになる。
坑道の垂直距離は約1000メートルで、海面下約130メートルまで掘り下げていたという。
鉱脈の良鉱部が巨大な空洞になって残っている。高さは約20mはあろうか。
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