千本ゑんま堂大念仏狂言 ① ~「えんま庁」、「神崎渡し」
京都には「壬生狂言」はじめ、三大狂言があり、そのひとつ、「千本ゑんま堂大念仏狂言」を観覧した。
千本通り鞍馬口の少し手前の小さなお寺、引接寺(いんじょうじ)の本尊は地獄の入口で死者を裁く閻魔大王である。
そのことから「千本ゑんま堂」と呼ばれ、ここは京の三大葬送地のひとつ「蓮台野」への入口に位置している。
地獄の入り口にふさわしい霊気がそこかしこに漂っている。
無料で鑑賞できるのも嬉しいが、ブロガーにとっては撮影OKが何よりである。(GW公演時、撮影)
午後の部は6演目で、まず最初はご本尊が登場する「えんま庁」である。
鬼が鉄杖を持って登場し、閻魔法王と帳付(記録係)を迎えます。 そして鬼は縛った亡者を引き連れて再登場し、亡者を座らせて色々といじめて喜びます。 ですが、鬼は亡者の持った巻物の不思議な力に、逆に負かされてしまいます。 そこで鬼は、亡者から無理矢理に巻物を取り上げ、帳付に差し出します。
鬼から巻物を受け取った帳付は、内容を読んで亡者が善人であることを知ります。 そこで閻魔法王に許しをもらい、「閻魔帳」にそのことを書き留め、逆に亡者を解放して鬼を懲らしめ、縛り上げて亡者に番をする様に言いつけ、閻魔法王と共に退場します。
最初は大人しくしていた鬼でしたが、閻魔法王や帳付が去ったと知ると急に強くなり、また亡者をいじめようとしますが、やはり巻物の力には叶いません。
そこで鬼は、亡者から巻物を受け取る代わりに、亡者を背負って極楽へと案内して行きます。 (あらすじは保存会サイトより)
第2演目は「神崎渡し」。
坂東方のお坊さんが、堺・住吉・天王寺へと参詣の旅にでかけます。 このお坊さん、修行中であるために貧しく、途中で立ち寄った茶店のお茶代も払えません。
あきれた茶店の主人は事情を聞いてかわいそうに思い、この旅先にある神崎川の渡しの船賃を タダにする方法を小坊主さんに教えてやります。
それは、しゃれ好きの船頭のために、古の名将・平薩摩守忠度 (たいらのさつまのかみだたのり) に引っ掛けて歌った句「平家の公達 薩摩守 心と問わば ただのり」(へいけのきんだち さつまのかみ こころととわば ただのり=タダ乗り)としゃれを言って船賃を払わない方法でした。
喜んでお茶屋と別れた小坊主さんは、途中でこのしゃれを間違って覚えてしまいます。(あらすじは保存会サイトより)
人気ブログランキングへ
にほんブログ村
にほんブログ村
FC2 Blog Ranking
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます