19世紀の展覧会へ時空旅 ~印象派ミュージアム ②
19世紀フランスの美術界は、行政と繋がった組織によって、聖書や神話などをモチーフとし、緻密なタッチで、カメラのように瞬間を切り取ったような作風が推奨されていた。
そのような中で筆跡の残った荒々しいタッチで、明確な輪郭線を描かずにモチーフを捉え、光の変化を含めた風景の再現に重きを置いていた彼等の作風はあまりに革新的で保守的な権力層は彼等を受け入れず酷評していた。
権威主義的な保守層から受け入れられない画家たちが集まり、1874年に官製ではない独自による第一回の展覧会を開催した。
その時に出品されていたモネの《印象、日の出》という作品のタイトルから、後に、彼等は「印象派」と呼ばれることになった。
当時はこの展覧会も批判の的であったらしい。
大衆に受け入れられるまでには、まだまだ、時間を要したが、この展覧会が新時代をこじ開ける発端となったのは間違いない。
いつの世も権威主義的な保守層は時代の変化にブレーキをかけたがるものなのかもしれない。
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