のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

セリナの物語33

2007-09-11 | 小説 セリナ(短編)
芹里奈の悲嘆は大きく、しばらくは自分の部屋から出られなかった。 しかし、どんな悲しい出来事でも時間は事実を遠くへ押しやっていくものだ。 芹里奈の心もいくらか落ち着きを取り戻してきた。 そんな頃合に、友人が気晴らしにと芝居のチケットを送ってきたのだ。 迷った挙句、芹里奈は結局劇場に出かけた。 そこに思いがけない人の姿を見たのだった。 それが私だったのは言うまでもないことだ。 そこまで話して、妻の声 . . . 本文を読む
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