のしてんてんハッピーアート

複雑な心模様も
静かに安らいで眺めてみれば
シンプルなエネルギーの流れだと分かる

2013.1.3

2013-01-03 | 日記

感性と頭脳は、普段重なって一つのものに見える。

しかしそれは全く別ものであることを、今回身をもって知った。

絵である。

先の年末から自分の作品をさらに高いところにという思いで、集中的に創作に時間を割いた。

今を越える新しいものを目指して、頭に浮かぶイメージを追った。

そして年が明ける前に、それは達成できたように思えた。

それは今までの技法を否定する方向にあった。

一時はそれで納得できた。幸福感がそこにあった。

しかしその幸福感はどこかに引っかかりがあって、全身全霊のものではなかったようだ。時間が経つ内に喜びは冷め、それが苦悩に変わっていった。

頭はそれでいいと言った。絵を見ているといい部分が見えてくる。

しかし、元旦にはほとんど苦悩が頂点に達した。私は分裂状態になった。迷いながら、なおその絵は自分の新しいものだと思いこもうとすることに苦悩が増していくのだ。

2日になって、その迷いを確かめるべく、小品で試作を試みたとき、苦悩する心の正しいことにようやく気づいた。

苦悩する実体、それは私の感性そのものだったのだ。

頭脳は自分の作品を他のものと比較し、外を見て変革を迫った。頭脳だけが先走って私を突き動かしていた。それに感性が悲鳴を上げた。

本物の喜びはこの感性しか知らない。

私は年末の迷いを払拭した。迷いは頭脳の働いている証拠だと言うことにも気づいた。

私は仕上げた作品を引き裂いた。頭脳の絵はいらない。

私の目標はただ一つ、わが感性が喜ぶ絵、真の幸せを求める絵でなければならないと。

頭脳は、上っている山の頂をあきらめて、別の山にとりつく愚を犯したのだ。

感性はそれを苦悩と言う方法で私に知らせた。

危うく私は死ぬところだった。

初めて新年がやってきた。

感性に従う頭脳

それが作家の生きる道だ。そう思える。

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2013.1.2 | トップ | 2013.1.4 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事