劇場内は開演前の最後の調整が進みます
方や私はホワイエに作品を運び込み龍の壁画を制作します。
今回は壁掛け不可のため、床に人形立てを使って自立させる構造
何度も思考実験、シュミレーションを繰り返し自信をもって臨みました。
その設計図がこれ☟
作品は91㎝×91㎝のキャンバス27枚
円形の壁に沿って作られたホワイエ
丸柱の向こうが劇場入り口です
支持体になる人形立てと胴縁も届きました
作品を広げて計画通り人形立てを並べ胴縁をキャンバスに固定させ
まず一段目を正確に並べていきます。ここでしっかり固定できなければ
ホワイエに自立する壁はできません。慎重に一段目のキャンバスをつなぎ止めていきます。
やっと一段目完成完成この時点で優に二時間はかかっています
上に伸びている人形立てと胴縁に二段目三段目と固定していく予定
ところが二段目になって、作品を胴縁にねじ止めしたら人形立てにねじが打てないトラブル発生
一時頭を抱えました。事前のシュミレーションで見えていなかったのです。
しかしここまでは手が届く範囲、苦肉の策として、作品と胴縁と人形立てをまとめてひもで縛る方法が見えてきました。
トラブル発生にも何とか対応して2段目完成☟
中央のハシゴは壁と作品の間で作業するための足場
横から見るとこんな感じです☟
さていよいよ最上部のキャンバス9枚を積み上げます。
作品と後ろの壁の隙間はわずか60㎝
人形立ての足の長さしかありません。ここで二回目のトラブル
出来るだけ手順を減らそうと二枚のキャンバスをあらかじめつないでいて観音開き出来るように準備していたのですが
身体が自由に入らないので二枚目の奥まで手が届きません。
仕方なくせっかくつないだキャンバスをばらして一枚づつ取り付けていく方法に切り替えました。
ぐんと手間が増えましたが、何とか3段目も完成しました。
裏側はこんな感じ
青いひもが計画ではねじによる固定だったところ
完成後は床にへたり込んで
龍から元気をもらうと、最後の微調整をして周辺の片づけをした時点で7時間経過
お疲れさまでした。
これが公演前日のこと
当日はたくさんの方に観て頂いてお客様が引いた後撤収作業
前日の逆をたどって一時間ほどで完了しました。
そうそう、お芝居の方は10歳前後の小学生から
80越えのおじいさんまで幅広い役者陣をそろえ
天才画家葛飾北斎の幼少の頃を描いた時代劇
大変面白かったです。
代官屋敷の白壁に描いた龍の落書きが引き起こす人情劇で
笑った後にホロリとくるいい芝居でした。
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