2008年第10回全興寺個展(大坂)
10年間続いた全興寺の瞑想絵画展の最終回。たくさんの〇を描きました。
全興寺の庫裏を貸していただいて開催した第1回の展示から始まった個展は、本堂、中庭とめぐり、最後は集会所にまでおよび、全興寺境内の全域で作品と対峙させていただく貴重な場となりました。その締めくくりとして描いた〇です。
この〇は、宇宙を意味し、天体と素粒子が同時に存在しているという実感から生まれたものです。
M120号のキャンバスサイズは、二枚合わせると正方形になりますので、その正方形におおきな〇を描いて、屏風仕立てで床に立てたものです。
その後、この〇は「月」のイメージも重なって、12枚描こうと心が決まって制作を続けます。その作品は1年後、毎日新聞後援の「あなたへ」=現代美術へのいざない・堺展へと発展しました。
↓2009年 「あなたへ」=現代美術へのいざない・堺展
床に御座を敷き、座って鑑賞していただく趣向で、面白い展示となりました。
前ふりが長くなってしまいましたが、この作品と前年の組作品「人間」が合体して、最終的に組作品「現世」となったのです。
↓2009年 現代美術10人展 海岸通りギャラリーCASO
人間の世界。そこは〇の中にあり、〇の外にある。禅問答のようですが、私の世界観がやっと一つのまとまりとして見えてきた組作品に成長してくれたのです。
〇の作品を二つに割って、その間に「人間」を配することで、ようやく納得の絵が出来たと言えます。
この作品は何度か巡回しました。
↓2009年 「21世紀絵画・手の仕事展」 御幸地下ギャラリー
(東京丸の内)で、14人の作家による展覧会でした。
↓2011年 歌と朗読によるコンサート「茶色の朝Ⅲ」
シャンソン歌手松浦由美子さん(ガットネロ)の公演。舞台絵画として組作品「現世」を使っていただきました。のしてんてん絵画の初舞台です。 (兵庫県芸術文化センターにて)
これが、組作品「ナウイズムの夢」の1/3のパーツとなる組作品「現世」の履歴です。
次回、さらに1/3のパーツ組作品「浄土」を紹介します。
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はるひ美術館による北籔和展(ナウイズムの夢)開催します
2017/2/8~2/26
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その円で囲まれた人間は
寂しい感じはないですね。
2次元から多次元に時間差移動ですか。
とにかくスケールがでっかい。
スケール号の船長さんらしく
よくぞ見抜いていただきました。ありがとうございます。
自分で自分が見えないとはこのことで、桂蓮さんの言葉で気付きを頂きました。
まさに人間の正しき極みだと思います。
私たちは、この「間」をとって、互いに気付かない己の背中を見ることが出来るのです^ね^
だから人は
安心して己の孤独から逃げないで生きることが出来るのでしょう。
寂しくはありません^^で^す^よ^ね^。