![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/30/f571cdcd5d12c18622f0a52789e0357c.jpg)
アンネ達家族が。ナチの手を逃れて屋根裏部屋で過ごしていた恐怖の時期、その部屋の窓からマロニエの木立が見えた。
神戸にあるアンネとバラの教会を訪れたとき、牧師様から説明を受けた窓の写真が今日の画像だ。
実は、長くお付き合いいただいているシャンソン歌手の松浦由美子さんが6月にアンネを主題にしたコンサートを開かれるということで、私がそのステージの背景にこのアンネの窓を描くことになったのだ。
依頼を受けて、最初は窓をのしてんてん絵画の象徴的な世界に取り込んで表現しようと逡巡したが、最後には窓そのものを実写するしかないと思うようになった。
ただし、舞台の書き割りのようなものではなく、あくまでのしてんてんの描いた絵として、真近で鑑賞しても心が伝わる作品として仕上げる。
そう決めて描き始めた。
鉛筆一本というスタイルをやめて、8割はアクリル絵の具を使う。
窓越しに見える外の風景は、ナチによって切り捨てられた人生があり、
その内側には恐れと苦悶と、怒り。そして何より、どんな苦境でも押し殺せない生きる希望がアンネの心からほとばしり出ていた。そんな空間がある。
その内側はガラス窓のフレームと窓枠で表現する。
ガラスの向こうはほとんどアクリルで描き、内側は鉛筆でその思いをぶち込む。
やっと構想が出来上がった。
のしてんてん のしてんてん そう唱えながら描いてみたい。
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