宇宙の中
2015-09-29 | 日記
スパームーンの光のもと、白い玉石の隙間から黒い草陰が立っている。
浜にすわりこんで、黒い草を一本ずつひいて行く。
その手を休めてひとしきり誰もいない月明かりの浜で、私は巨大な地球の姿を思い浮かべた。
その向こうに太陽があるのだ。
月明かりが夜明けと溶け合っていくその瞬間に、私は地上でその交錯する光の中に身をさらす。
やがて東の空に赤みが指し、隠れた太陽のエネルギーが月の光を奪い始める。
しかし、今宵の月は、顔を出した太陽に向き合って、なおもそこにあるのだ。
私の影が月に伸びても、その天空に静かに、真円の姿を残している。
この宇宙の中で、わたしがけが異質であるはずはない。
そう、これは己の姿なのだ。
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