己を穿つ。
そう心に定めて内へ内へと進んできた。
まるでモグラのように土を掘り、
窒息しそうな穴をくぐりぬけた。
本当にこんな向こうに宇宙が広がっているのだろうか。
自殺行為だと責める最大の敵も己の一部だ。
太陽のごとく光を放ち、世界を駆け巡る夢に背を向け、
ただひたすら、己の心を遡る。
正しいのか?
不安と迷いと、欲と羨望。
義務と正義。孤独と恐れ。
それが心を穿つ、そのただ中にまみれ窒息させようとするものの正体だ。
穴を掘る意志と、抵抗し悲鳴を上げる心の本体。
それでも先に進むのか。
己を穿つその先に宇宙はあるのか。
全ての抵抗を受け取り黙らせたら、
最後に残るのは意志だけだ。
ドリルを動かす意志、そのエネルギーだけが、宇宙に届く。
人の根はそれほど深いのだ。
だが間違いなく人はその根から宇宙のエネルギーを吸収している。
宇宙とつながる絵。のしてんてん。
それが生まれれば、
私はすべての責任から解放される。
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