
大相撲夏場所は大関・日馬富士の初優勝で幕を閉じた。今の相撲取りの中では日馬富士が一番好きだ。なぜなら僕らの子供の頃の大相撲を思い出させてくれるからだ。昔は彼のように体はそんなに大きくないが運動能力に優れた日本人力士がいっぱいいた。横綱になった力士だけでも、栃錦や初代の若乃花、栃ノ海、佐田の山、玉の海そして千代の富士等々。僕らの子供の頃の人気スポーツは野球か相撲だったから、当然、運動能力に優れた若者が大勢入門していたのだろう。最近の新弟子検査の風景なんか見ると、単なるデブばっかりのような気がする。だから外国人力士に相撲界を席巻されるのは当然なのだ。その日馬富士だが、小兵などと言われるが、実はそんなに小さくはないのだ。日本相撲協会の公式サイトによれば現在、186cm、126kgと記載されている。あの双葉山と体重はほぼ同じ、身長では7cmも上回っている。最近、若ノ鵬大麻事件で話題になった間垣親方こと二代目若乃花とほとんど同じ体格なのである。双葉山も二代目若乃花もけっして小兵とは呼ばれなかった。むしろ当時としては体格に恵まれた方だった。今は周囲の力士が大きくなり過ぎた。大きいだけで運動能力が伴わないのが多過ぎる。日馬富士の活躍は大相撲の今後の在り方に、一つの答えを示しているとも言えるのではないか。