この映画は観たことがなく、今回、デジタルリマスター版を放送するというので初めて観た。さすがに和田三造氏による衣裳デザインがアカデミー賞を受賞したという色彩は素晴らしい。美術的価値の高い映画であることは間違いない。1953年の公開時の映像を復元したというデジタルリマスター技術も素晴らしいが、それよりも何よりも、あの見事な衣装の数々を見ていると、今から800年も昔に、日本人が既にこんな色彩感覚を持っていたことはなんとも凄いとしか言いようがない。いったい日本人はいつ頃からこんな色彩感覚を持つようになったのだろうか。