
今夜のNHK総合「にっぽん紀行」は江戸時代から続く茶屋街の文化が残る古都金沢で活躍する二人の芸妓を紹介していた。峯子さん(84歳)と乃莉さん(77歳)は向かい合う茶屋のおかみ同士でライバル。しかし、二人が笛と小鼓でかけあう「一調一管」の舞台に上がると正に至芸、見る者を圧倒する。老いや病と闘いながら晴れ舞台「金沢おどり」に挑む姿を描いていた。二人の今年の演目は「雪の安宅」。乃莉さんが心臓発作で苦しんだり、昔のように息が続かなくなった峯子さんが必死に笛を吹くさまを見ていると胸に迫るものがある。ここにも奥深い日本の伝統芸能が生きていた。そして二人のサポートをする三味線を演奏していたのが熊本と東京を拠点に活動しておられる今藤珠美さん。ふだん見慣れたその姿を見た時とても嬉しくなった。

「秋のくまもとお城まつり」でザ・わらべの後ろで三味線を演奏される今藤珠美さん