今日、テレビ熊本が放送したドラマ「海の司令官・小西行長~秀吉が日本を託した男~」は、熊本でもあまり知られていない、肥後南半国の大名だった小西行長像にどこまで迫ることができるか期待して観たのだが、正直残念な内容だった。熊本は加藤清正崇拝の強い県。そこにあえて小西行長を正当に評価しようという番組を作った勇気は多とするが、それにしては腰が引け過ぎだ。現代のドラマの中で小西行長を語らせることによってワンクッションを置いたり、加藤清正を否定するような内容はほとんど出てこない。小西行長像は加藤清正との対比、両者の徹底比較をしなければ浮かび上がってこないと思うのだが、そこはあえて避けている。太閤秀吉の信頼が厚かったとか、海運に強く海外戦略を持っていたと説明されても、具体的にどんな治政をし、領民はどう評価していたのか、その説明がなければ人物像は浮かび上がってこない。僕も小西行長は不当な評価を受けているのではと思っている一人なので、今回のドラマは残念としか言いようがない。「創作を加えてあります」とわざわざエンドロールに表記するくらいだったら、もっと思い切って創作してほしかった。歴史ドラマなんてどれも9割以上フィクションだ。
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