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音楽の力

2024-12-06 17:36:47 | 音楽芸能
 ちょうど3年前の今頃、放送されていた朝ドラ「カムカムエヴリバディ」がお昼に再放送されている。歴代の朝ドラの中でも高い評価を受けているが、その大きな要因は「音楽の力」ではないかと思う。まず物語のテーマでもある「On The Sunny Side Of The Street」は音楽史上に燦然と輝く名曲である。加えてAIが歌うこのドラマの主題歌「アルデバラン」(森山直太朗作詞作曲)は朝ドラ主題歌の中でも傑作中の傑作。この二つの「音楽の力」は圧倒的である。

 映画もテレビドラマも音楽についての考え方は基本的に同じだと思うが、2013年1月にNHK Eテレで3回にわたって放送された「スコラ 坂本龍一 音楽の学校 ~映画音楽編~」では映画音楽の技法をアカデミックに説明してくれた。
 映画音楽というのは、記憶の中の映画を具体的にイメージする媒体として、映画そのもの以上に愛着が強い。僕の70年に近い映画鑑賞歴を通じて経験的に知っていたことを、「スコラ 坂本龍一 音楽の学校」ではひとつひとつ腑に落ちる説明が加えられた。
 例えば、キャラクターを際立たせるための「ライトモチーフ」の技法だとか、雰囲気を盛り上げる「アンダースコア」の技法などだ。小学生の頃から映画館通いを始めた僕は、「風と共に去りぬ(1939)」のヴィクター・フレミング監督と音楽のマックス・スタイナー。「北北西に進路を取れ(1959)」のアルフレッド・ヒッチコック監督と音楽のバーナード・ハーマン。「シェーン(1953)」のジョージ・スティーブンス監督と音楽のヴィクター・ヤング。「荒野の決闘(1946)」のジョン・フォード監督と音楽のアルフレッド・ニューマン。「赤い河(1948)」のハワード・ホークス監督と音楽のディミトリ・ティオムキン等々、セットで憶えていたことを思い出す。
 音楽は映画やテレビドラマのクォーリティを決定づける最重要のファクターであることはずっと変わらないだろう。

   ▼ルイ・アームストロング「On The Sunny Side Of The Street」


   ▼AI「アルデバラン」


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