徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

萠の朱雀(もえのすざく)

2007-06-04 12:12:21 | 映画
 先日テレビで見た「殯の森」の河瀬直美監督のメジャーデビュー作「萠の朱雀」がどうしても見たくなってビデオを借りてきた。残念ながらDVDは出ていないらしい。しかし、幸いな(?)ことに、このビデオあまり借りられていないらしく、画質の劣化がほとんどなかった。ビデオを見てから気付いたのだが、この作品なんとインターネットのGyaOで無料で見られるのだ。それはさておき、これは紛れもない名作だ。山田洋次が「息子」で描いたような農村の過疎化、家族の崩壊がここにも見事に描かれている。9年前に亡くなった淀川長治さんがこの映画について「きれいな心の映画」と評し、独りよがりはあるけれど観客に媚びていないと、北野武とともに、河瀬監督の将来を期待している。新作の「殯の森」でもヒロインを演じた尾野真千子が、この作品で抜擢されてデビューしているが、まだ16歳の高校生になったばかりの頃で初々しい。










写メール

2007-06-03 18:17:26 | その他
 みわから写メールが届いた。先週金曜日は幼稚園でかたつむり遊びをしたそうだ。家に帰ってから、自分たちで作った角と殻を身にまとい、さっそくお母さんに披露したらしい。おばあちゃんに電話した時も、「ねえ!見て見て!」と電話の向こうのおばあちゃんに一生懸命見せようとしていたそうだ。お母さんのお腹の中の弟も9カ月に入り、ご対面もいよいよ来月に迫ってきた。

今週のDVD

2007-06-02 19:55:43 | 映画
 劇場で見そこなった映画のうち、最近DVDがリリースされた次の2本を見た。

「007/カジノ・ロワイヤル」
 007シリーズの最新作。といってもシリーズ第1作から第5作くらいまでしか見ていない私にとっては全く別シリーズとしか思えない。見なくなった理由は簡単。だんだん作品のクォーリティが落ちてきたから。従って007と名の付く作品を見るのは40年ぶりくらいか。今回の新作をシリーズの最高傑作とのたまう評論家もいたようだが、初期の頃の作品と性質が変わっているので、あまり意味のない評価だ。とにかく「お前はスパイダーマンか!」と言いたくなるようなボンドは、やはり私には馴染めない。ヒッチコックやキャロル・リードなど、英国伝統のサスペンスの系譜を受け継いでいた初期のボンドが懐かしい。


「武士の一分」
 山田洋次監督の藤沢周平もの時代劇シリーズ第三弾。あいかわらずよくまとまっていて、その安定感は抜群。ただ、第1作の「たそがれ清兵衛」がパーフェクトな作品なので、どうしても小品に見えてしまう。主人公が途中から盲目になるからか、庄内地方の美しい風景を見せることもなく、セットの中で話が進行する。そのせいか1・2作目にあった“詩情”みたいなものが感じられないのが難点だが、キムタクと笹野高史のコント仕立ての掛け合いも面白いし、スクリーンデビューの檀れいも綺麗で楽しめる作品だ。