Mars&Jupiter

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パラード、祭りのあとの浅間町、そして意外性のサティ

2007-06-04 22:31:04 | 古典~現代音楽フランス編
今日は横浜から星川まで歩いた。
祭りあとの浅間町は二日前の風景が嘘のように静まりかえり、
多くの人でごったがえして10m進むにも大変だったあの道は、
難なくスイスイと歩むことができてしまう。
祭りで使うため路上に置かれていた神輿・山車も片づけられ、
何とも不思議なものである。

日本の祭りというと神輿・山車がつきものであるが、
もちろん、ヨーロッパだって同じようなものはある。
中世から近代にかけての都市の祭りでは、
ドラゴンや巨人像が、町の中を練り回るのである。
近代になってその祭りの様子は変わって行く。
その話をここですると長くなるのでやめる。

こういった祭りとは違って旅芸人一座が公演前に
街頭で行うパフォーマンスがパラードである。
今日聴いた曲はサティのバレエ音楽「パラード」である。
この曲は何度聴いても不思議である。

旋律らしいものよりも繰り返される音型と、
予測のできない展開というよりも展開のない音楽。
サイレン、タイプライター、ピストルなどのつくり出す雑音と、
楽器との共存し得ないもの同士のコラボレーション。
そして、予告のない音楽の終わり方。

これを当時聴いたパリの民衆はびっくりしただろう。
サティの音楽と私の出会いは別の時に話すとして、
サティの存在は異質なようにみえてとても重要である。
彼の存在によってフランスの音楽が、
19世紀に作り上げられたドイツ音楽という近代的なものから
完全に脱することができたような気もする。
サティもすごいよなと思ったところで天王町が見えてきた。
コメント
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