Mars&Jupiter

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だったん人?ポロヴェッツ?ボロディンを聴きながら

2007-06-28 07:09:54 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日はウォーキングをお休みしました。
今日とりあげるのは1833年生まれのボロディンの作品である。
ボロディンといえば、交響的絵画「中央アジアの草原にて」。
やはり、名曲であり、何度聴いてもいい曲だ。
この曲はアレクサンドル2世の治世25周年の行事の
音楽として1880年に作曲され、「東方の調べ」と
「ロシアの歌」という曲を用いて作ったということで、
だからこそ旋律が魅力的なのだろう。

もう一つ、歌劇「イーゴリ公」の序曲とだったん人の踊りだが、
歌劇「イーゴリ公」自体が未完成であるだけでなく、
序曲についてはグラズノフがオーケストレーションを手がけ、
「だったん人の踊り」はリムスキー=コルサコフが
オーケストレーションを手がけ、1879年に初演されたようだ。
もちろん、この作品も旋律は魅力的である。
「だったん人の踊り」の原題は「ポロヴェッツ人の踊り」であり、
だったん人という訳は実は適切ではない。

俗に「だったん人の踊り」と言われているので、
今さらという感じではあるが、
歴史学的にいえば、ポロヴェッツ人は11世紀末から
キエフ公国にとって脅威となっており、
キエフ公国もポロヴェッツに何度か遠征したりしている。
ポロヴェッツ(キプチャク)草原にいた彼らが、
その後モンゴルの支配に入り、タタールとよばれ、
この語の由来がモンゴルの一族である韃靼から来ているため
この言葉を使うようになったのだが、実は正しくない。
民族という概念が遊牧民族にあてはまるかというと、
そういうわけではないので、ある意味では複雑だ。
コメント
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