Mars&Jupiter

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カリンニコフの「西洋杉と棕櫚」、そして横浜駅から星川駅まで

2007-06-29 05:07:18 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は横浜駅から星川駅まで歩いた。
途中聴いた曲は1833年生まれのカリンニコフの作品である。
カリンニコフは、交響曲第1番が何といっても名曲だが、
組曲ロ短調も26歳の若い頃に作曲されたいい作品だ。
第1曲のアンダンテは思い引きずるような旋律と、
民謡調の美しい音楽が魅力的である。
第2曲アレグロ・スケルツァンドは流れるように軽快な曲だ。
第3曲のアダージョは感傷的な旋律が魅力的である。
第4曲アレグロ・モデラートは力強い主題に始まり、
複数の旋律が絡み合い、交響曲のような展開をしながら、
金管楽器を中心に最後は盛り上がり、華々しいうちに終わる。

交響的絵画「西洋杉と棕櫚」は1、
897年から1898年にかけて作曲された。
ハイネの詩「叙情的間奏曲」という作品に基づいている。
1822年から23年にかけて書かれたこの詩の内容は、
愛する女性に対する思い、愛の喜びから失恋の悲しみ、
そして苦しみを描いた作品のようである。
アポロン・マイコフという詩人が、
ロシア語に翻訳したそうで、ロマンティックである一方、
最後は愛のつらさを伝えているように静かに終わる。

序曲「ブイリーナ」は、1892年から1893年に作曲された。
この作品に使われる旋律も魅力的で、美しく、ロシア的だ。
しかし、初演されたのは1950年7月になってのことのようだ。
カリンニコフへの評価は最近になって高まってきたが、
あまり知られていないのが残念である。
若くして亡くなったため、作品は少ないのだが、
ロシア音楽にどっぷりつかりたい人にはオススメ。
コメント
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