Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ギロー・リキエの「卑しく、罪深い、罪人と悔悟者」を聴きながら西谷から三枚町まで歩く

2010-01-27 05:04:57 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は西谷駅から三枚町まで歩きました。
途中聴いたのは1230年頃に生まれたギロー・リキエの作品である。
ナルボンヌに生まれた最後のトルバドゥールといわれる人で、
カスティリャ王の宮廷で十年活躍したようだ。
「卑しく、罪深い、罪人と悔悟者(Humils forfaitz)」の
作曲された時期については詳しいことはわからない。
聴いたCDは、ミヒャエル・ボッシュ主宰、アンサンブル・ユニコーン、
マルコ・アンブロジーニ主宰、アンサンブル・オニ・ウィタルスの演奏による。

「卑しく、罪深い、罪人と悔悟者(Humils forfaitz)」は、
弦楽器の前奏に続いて歌われる旋律は神秘的である。
曲はタイトルにあるように宗教的な内容を伴ったものである。
高貴な女性への愛を歌うトルバドゥールの芸術は、
彼の活躍した時期には時代遅れになりつつあったようで、
その芸術の本質を理解するものがいないと嘆いていたようだ。
その彼の詩はやがて宗教的な内容のものへと移行したようで、
この作品もその一例ということになるのだろう。
歌は世につれ、トルバドゥールたちの音楽の行き着くところが、
このような結末であったというのであれば、寂しいものだ。
高貴な女性への愛が、神への愛に浄化されたということだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする