Mars&Jupiter

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忙しい一日、そしてシャトラン(ギィ)・ド・クーシの「五月、この美しき季節に」を聴く

2010-01-28 05:27:41 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
ここのところ仕事では忙しい日が続いているが、
昨日も一日忙しく、ウォーキングはできませんでした。
今回とりあげるのは1165年頃生まれたギィ・ド・クーシの作品である。
シャトラン・ド・クーシともよばれるトルヴェールの代表的な人物で、
1190年と1198年聖地への遠征に出かけ、
1203年イェルサレムに向かう途上で亡くなった。
「五月、この美しき季節に(Li nouviaus tens)」の
作曲された時期については詳しいことはわからない。
聴いたCDは、デイヴィッド・マンロウ指揮、
ロンドン古楽コンソートの演奏による。

「五月、この美しき季節に(Li nouviaus tens)」は、
第3回十字軍もしくは第4回十字軍(1202)のものに関連している。
詩の内容は、五月という花が咲き乱れ鳥が囀るこの時期に、
愛する人を残し、旅立たなければいけない自分を嘆いたものだ。
単声旋律によるこの歌にCDでは弦とリコーダーが加わっている。
愛の希望があるから、会えないさびしさに耐えようとする詩人は、
「愛よ、裏切者め、/お前のお蔭で、私は眠れず、
安らぐこともできない」というほど、人を恋することは苦しく、
時には耐え忍ばなければならないものである。
コメント
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