Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ヨハン・セバスティアン・バッハの無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調を聴きながら学芸大学駅から渋谷まで歩く

2009-07-21 06:18:46 | ヨハン・セバスティアン・バッハの作品
昨日は学芸大学駅から渋谷にあるバルキーニョのお店まで歩きました。
学芸大学駅から五本木の交差点まで行き、
そこから246号線まで向かうがここの間の距離が意外に長い。
予定していた時間を10分以上超えてしまい、
渋谷まで40分くらいかと思ったところ50分かかってしまった。
バルキーニョでのライブが始まって、10分くらいにようやく着いた。
途中聴いたのは、1685年生まれのバッハの作品。
バッハについては改めてその生涯を触れる必要はないだろう。
無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調BWV1010も有名な作品である。
ケーテン時代後期にあたる1720年頃に作曲された。
今回は今まで飼っておきながら1度も聴いていなかった
ビルスマのチェロ演奏によるCDを初めて聴いてみた。

無伴奏チェロ組曲第4番変ホ長調BWV1010は、
前奏曲、アルマンド、クーラント、サラバンド、
ブーレⅠ&Ⅱ、ジークによって構成されている。
前奏曲の前半は分散和音の中に隠れた和声進行がみられ、
物悲しい感じの音楽が味わい深い音楽である。
後半はうってかわって激しいチェロの動きがあり、
そのあとは分散和音が再び現れて終わる。
アルマンドは、いきいきとした簡素な音楽で、
チェロは旋律を歌うように伸び伸び演奏していく。
クーラントは、軽快な感じの弾んだ旋律と、
それと対照的な流れるような旋律との対比がいい。
サラバンドは、優雅でゆったりとした感じの音楽で、
チェロがおおらかに歌うような旋律を奏していく。
ブーレⅠ&Ⅱの前半は軽快でいきいきとしたリズムの音楽。
チェロの速い動きは、演奏者の技術のみせどころかもしれない。
ブーレⅠでのビルスマのチェロ演奏は、
何事でもないかのように陽気な感じで奏していく。
後半のブーレⅡは前半とは対照的で単純な落ち着いた感じの旋律である。
最後は最初の軽快な旋律が再び奏されて終わる。
終曲のジークは、明るく舞踏的な感じの音楽で、
いきいきと演奏するビルスマのチェロ演奏に酔いながら、
全曲が終わる頃に渋谷駅に近づくと、そこはもう雑踏の中であり、
バッハの音楽には似合わない空間が目の前に広がってきた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジルヴィウス・レオポルト・ヴァイスのリュート・ソナタ第39番 ハ長調を聴きながら、仲町台から小机まで

2009-07-20 09:05:36 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は仲町台から小机駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1687年(1686年説もある)に生まれたヴァイスの作品である。
ジルヴィウス(シルヴィウス)・レオポルト・ヴァイスは、
シレジアのヴロツワフ(ブレスラウ)に生まれ、
ドレスデンの宮廷礼拝堂楽団の一員として務め、リュート奏者として活躍した。
現在残っている作品はほとんどリュートのための作品ばかりであるようだ。
リュート・ソナタ第39番 ハ長調「大パルティータ」(ドレスデン11番)は、
13コースのバロック・リュートによって演奏される。
6つの曲から構成されるこの作品は、1731年から1735年に作曲され、
「大パルティータ」という名称がつけられるようになったようだ。
今回聴いたCDはフランクリン・レイのリュートによる演奏のものである。

第一曲前奏曲ラルゴ-アレグロ-ラルゴは、
リュートが優雅に旋律を奏し、ゆったりと始まる。
そのあとアレグロに入り、技巧的な部分もみせながら、
軽快にリュートが、旋律を奏でていく。
最後はまたゆったりとしたテンポに戻り静かに終わる。
第二曲クーラントは、舞踏風の弾むような音楽である。
リュートは流れるように旋律を奏で、心地よい。
第三曲ブーレも、軽快にリュートが旋律を奏でていく。
第四曲サラバンドは、ゆったりとしたテンポで、
気品に満ちた音楽をリュートが奏でていく。
第五曲メヌエットは、ロンド形式で書かれているようで、
優雅な感じの舞踏風の軽快な音楽である。
第六曲プレストは、6つの曲の中では長大である。
終曲らしい華やかさのある音楽で、
リュートという楽器の良さをいかした作品である。
技巧的な部分や音楽の構成などに工夫がみられる。
最後まで圧倒的な演奏技術を披露するレイの演奏も素晴らしい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランシスコ・コレア・デ・アラウホのティエント第23番を聴きながら、二俣川から西谷まで歩く

2009-07-19 06:05:34 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は二俣川から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1584年頃に生まれたアラウホの作品である。
生年については解説書では1575年から1577年の間と書いてあるのだが、
ネット上で調べると1584年になっており、
没年も解説書では1633年頃ではないかと書いているが、
ネット上で調べると1654年、別の本では1663年頃となっており、
とにかくこの点に関しては謎の多い人物である。
ただ、1598年にセビリアにあるサン・サルバドール教会の
オルガニストに就任したことの事実は一致しており、
教会オルガニストとして活躍し、オルガン曲を多く残したことは確かなようだ。
今回聴いたCDはクレメンテ・テルニによるオルガン演奏のものである。

CDの中にある数曲のうちここでは有名なティエント第23番あげておく。
ティエント第23番は、1626年に出版された長大な作品である。
曲は6つのエピソードから構成され、長く伸ばすオルガンの音から始まる。
ルネサンス的なポリフォニックな部分を見ることができる音楽である。
対話するように、一つの旋律に対し、もう一つの旋律が呼応し、
いくつかの旋律が絡み合いながら、壮大な音楽が創られる。
最後はモラーレスのバターリャ(戦争)の第一部を主題につかってようだ。
そこにはバッターリア音楽特有の荒々しさはなく、
重厚で壮大なクライマックスが築かれて曲は終わる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジローラモ・フレスコバルディのトッカータとパルティータ集第1巻を聴く

2009-07-18 16:45:27 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は飲み会があったため、ウィーキングを休みました。
今回とりあげるのは、1583年生まれのフレスコバルディの作品である。
イタリアのフェラーラに生まれ、ルッツァスキに師事し、
25歳でローマのサン・ピエトロ大聖堂のオルガニストに就任した。
名声を得るとともに鍵盤楽器の分野に優れた作品を数多く残した。
1628年から1634年の間にかけては、フィレンツェにある
メディチ家のフェルディナンド2世の宮廷でも活動したようだ。
トッカータとパルティータ集第1巻は、1615年に出版された。
今回聴いたCDはクリストファー・ホグウッドが、
パープシコードとヴァージナルを演奏したものである。

その中でいくつかの曲をここではあげておく。
トッカータ第7番は、弾むような旋律が流れるように奏される。
そして重厚さはパープシコードの演奏からは感じないが、
オルガンで演奏したとしたらそんな感じが出るのだろう。
バッレット第1番-コルレンテ-パッサカリアは、
優雅で舞踏的な音楽で、軽快な部分が心地よい。
バッレットとはフランス語のバレの原語となっているので
踊りの曲であるからこそ、そのような舞踏的な感じがあるのだろう。
バッタリアによるカプリッチョは聴いていて楽しい。
やはりバッタリア(戦争)音楽の一種であり、
軍隊の歩みや戦いの様子が描写されたりするのが面白い。
フレスコバルディにもこんな作品があったんだなあと感心する。
トッカータ第1番は、少し悲しげな旋律が主題に現れる。
それをもとに自由な展開を見せながら、曲は進行する。
これを聴いているとバッハのトッカータとのつながりも
近く感じてしまうのであるが、バッハ自身もフレスコバルディの
鍵盤楽器による独奏曲を高く評価していたということだから、
そのように聴こえてももっともなんだなあと思ってしまうのである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジャック=マルタン・オトテールのフルート組曲第1番ニ長調を聴きながら横浜から星川まで歩く

2009-07-17 06:41:49 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1673年生まれのオトテールの作品である。
パリで生まれた彼の家は、木管楽器製作で有名な職人の家系で、
彼自身もフルートの楽器改良に務め、オトテール型の楽器を考案したようだ。
フルート教則本を1707年に出版し、若い時期イタリアに旅行したことから、
「ル・ロマン」という通称で呼ばれていたらしい。
フルートその他の楽器と通奏低音のための作品集第1巻
作品2に収められている組曲第1番ニ長調は、1715年に作曲された。
今回聴いたCDはヤスコ・ウヤマ=ブヴァールのハープシコード、
フィリップ・アラン=デュプレのバロック・トラヴェルソ・フルート、
フィリップ・ピエルロのヴィオラ・ダ・ガンバ、
ヴァンサン・デュメストルのテオルボによる演奏である。

組曲は7曲から構成されている。
第1曲のプレリュードはゆったりと始まるが、
トラヴェルソの素朴な響きはなんといってもいい。
途中からテンポが速くなり、軽快にトラヴェルソが旋律を奏し、
最初のゆったりとしたテンポの音楽と交互に奏されていく。
第2曲アルマンド「王家」は、優雅な感じの舞踏風の音楽。
フランスらしい華やかさのある音楽で、
トラヴェルソの奏でる旋律は軽快である。
第3曲ロンド「オルレアン公爵」は、
明るい軽快なトラヴェルソの奏でる旋律は舞踏的で、
他の楽器との絡み合いが聴いていて楽しいものである。

第4曲サラバンド「アルマニャック地方」は、
素朴でしみじみとした音楽で、味わいのある曲。
ヴィオラ・ダ・ガンバとテオルボの楽器の動きが心地よい。
第5曲ガヴォット「メドン」は、軽快な舞踏風の曲で、
ハープシコードも加わり華やかさが戻っていく。
第6曲メヌエット「ブリオーヌ伯爵」は優雅な曲で、
トラヴェルソの明暗をつけた旋律が交互に登場するところがいい。
中間部は物悲しい感じの旋律が続くが、再び最初の旋律が戻り優雅に終わる。
第7曲ジグ「たわむれ」は終曲らしく華麗で軽快な音楽である。
流れるように、そしてあっという間に終わる疾走感がいい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする