Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ガスパール・サンスの「スペイン式ギターによる音楽教程(指南)第1集」を聴きながら三枚町から西谷まで

2009-07-16 06:04:52 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は三枚町から西谷まで歩きました。
朝から暑かったので、夕方になって歩くことにしました。
途中聴いたのは、1640年生まれのガスパール・サンスの作品である。
カランダで生まれた彼は、ギターの名手として知られ、
スペインの舞曲や歌の旋律をいかしたギターの作品を作曲した。
「スペイン・ギターによる音楽指南第1集」は、
1674年に出された教則本で多くの小品から構成されている。
今回聴いたCDはエルネスト・ビテッティのギターラによる演奏である。

とても全部の曲をあげてはいられないので気づいたところだけ触れる。
最初の7曲からなる組曲を聴いただけでも、
ギターの良さを十分に発揮した名曲ばかりであることがわかる。
ロドリーゴの「ある貴紳のための幻想曲」で旋律が使われた
「たいまつの踊り」のこの4曲目にある。
また、次の「エスパニョレッタ(紡ぎ歌)」も有名な旋律である。
終曲には「バッターラ」というタイトルの小品があり、
「バッタリア(戦争)」音楽を思わせるものである。
4曲目にはロドリーゴの「ある貴紳のための幻想曲」にある「カナリオ」があり、
これは激しいスペイン舞踊の音楽をギターで表現した名曲である。
5曲目の「プレリュード(前奏曲)とファンタジア(幻想曲)」は、
格調高い感じの曲で、美しいギターの音色に魅了されてしまう。
とにかく、あわただしい日々を忘れ、ぼんやり聴くのにいい曲だ。
CDの一枚目は「スペイン・ギターによる音楽指南第2集」の
13曲「マリオナス」まで収められているのだが、
あっという間にそこまで聴いてしまったのである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

西谷から三枚町まで、そしてジョヴァンニ・バッティスタ・デリ・アントーニのリチェルカール第3番ヘ長調

2009-07-15 05:36:27 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は西谷駅から三枚町まで歩きました。
今回とりあげるのは、1660年頃に生まれたアントーニの作品である。
イタリアのボローニャのオルガン奏者として活躍したようだが、
詳しいことはインターネット上で探してもなかなかわからない。
リチェルカール第3番ヘ長調、リチェルカール第10番ト短調
この二つの作品の作曲年代についても詳しいことはわからない。
今回聴いたCDはアンナー・ビルスマのチェロによる演奏である。

リチェルカール第3番ヘ長調は、独奏チェロによる作品で、
速い動きがとても技巧的で、軽快な作品である。
バッハの無伴奏チェロ組曲はあまりにも有名であるが、
それ以前にこのようなチェロの技巧を十分に発揮させる作品があるとは、
なかなか、バロック音楽も奥が深いものである。
短い作品の中にその技巧的な部分が凝縮されている感じがする。

リチェルカール第10番ト短調も独奏チェロによる作品で、
軽快で、やはり技巧的な作品である。
歌うような旋律と速い舞踏的な旋律が織り交ざり、
イタリアらしい部分を思わせる反面、
演奏者にとって最後まで息の抜くことのできないスリリングな曲で、
ビルスマの名演奏がここでは聴くことができる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ホアン・カバニーリェスのパサカーリェ第4番、バターリャ第1番を聴きながら、横浜から星川まで歩く

2009-07-14 06:13:20 | バロック音楽協奏曲・管弦楽曲編
昨日は横浜から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1644年生まれのカバニーリェスの作品である。
スペインのバレンシア地方のアルヘメシに生まれた彼は、
オルガン奏者兼作曲家として活躍した人物である。
ラ・セオ大聖堂のオルガン奏者ヘロニモ・デ・ラ・トールなどに師事し、
跡を継いで同大聖堂のオルガン奏者になったということである。
17世紀にあってもルネサンスの対位法技巧を作曲の基礎に置きつつ、
高度な技巧を作品の中に織り交ぜているというのが彼の音楽の特徴である。
ホアン・カバニーリェス作品集を聴いたのであるが、
ここではその中でも有名な作品のパサカーリェ第4番と、
バターリャ第1番「皇帝の戦争」について触れてみる。
二つの作品の作曲年代について詳しいことはわからない。
今回聴いたCDはパウリーノ・オルティス神父のオルガンによる演奏である。

パサカーリェ第4番は、起源をイタリアまたはスペインに持つ古い舞曲で、
オルガンの響きは最初から平安な感じを思わせるものである。
9つの変奏を加えながら曲は後半に向かって深みを増していく。
通常パサカーリェ(パッサカリア)は3拍子で書かれるのが伝統的なようだが、
その伝統を破ってこの曲では2拍子で作曲されているところが特徴のようだ。

バターリャ第1番「皇帝の戦争」は、1525年2月24日に
イタリアのパドヴァで起きたフランスとスペインの戦いでの
カルロス1世(神聖ローマ皇帝カール5世)の勝利を称えて、
作曲されたバッターリア(戦争)音楽である。
トランペットを思わせるような響きのオルガンは、
その軍隊の行進する様子を模倣しているように思える。
後半にかけて最後にかけ、勝利へと向かっていく華やかさがある。
この曲はヨハン・ガスパール・ケルルの作品であるらしいのだが、
CDの解説書には書かれていないのはなぜだろうか、わからない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジョセフ・ボダン・ド・ボワモルティエのトリオ・ソナタを聴きながら、二俣川から鶴ヶ峰まで歩く

2009-07-13 05:10:51 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は二俣川から鶴ヶ峰駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1691年生まれのボワモルティエの作品である。
ボワモルティエはベルピニアンに生まれ、1765年パリで亡くなった。
宗教音楽家として活躍し、100曲以上の作品を作曲したようだ。
トリオ・ソナタの作曲年代はわからない。
今回聴いたCDはローランズ・ブレーのクラヴサン、
ジェヌヴィエーヴ・ヌフラールのフルート、
マリー・テレズ・ウルチェーのチェロによる演奏である。

第一楽章アレグロは、フルートの軽快な音、それにチェロが絡み、
クラヴサンの伴奏の上で二つの楽器が交互に奏し、
掛け合いながら競演をみせてくれる華やかな曲である。
第二楽章アダージョは、ゆったりとした牧歌風の音楽。
フルートが優雅に歌うような旋律を奏で、
チェロもそれに呼応しながら、絡み合っていく。
最後はゆっくりとなって次の楽章に続く。
第三楽章アレグロは、軽快にフルートが旋律を奏で、
チェロとある時はユニゾンとなりながら、
ある時はチェロが伴奏に入り、フルートが中心に活躍する。
最後は名残惜しいかのように静かに終わる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジュゼッペ・タルティーニのヴァイオリン・ソナタト短調作品2の7を聴きながら、西谷から三枚町まで歩く

2009-07-13 04:49:57 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日、11日分のことを書こうと思ったが、朝から忙しく、
書く暇もなく、夕方はすっかり疲れてしまった。
一昨日の11日は西谷から三枚町まで歩きました。
途中聴いたのは、1692年生まれのタルティーニの作品である。
彼はパドヴァを中心にヴァイオリン奏者として活躍した。
それゆえにヴァイオリンの作品は多い。
ヴァイオリン・ソナタト短調作品2の7の作曲年代はわからない。
今回聴いたCDはファビオ・ビオンディのヴァイオリン、
リナルド・アレッサンドリーニのチェンバロ、
マウリツィオ・ナッデオのチェロ、
パスカル・モンテイエのテオルボによる演奏である。

第一楽章アンダンテ・アフェットォーソの、
アフェットォーソは愛情をこめてという音楽用語のようだが、
そんな感情を込めてヴァイオリンが悲しい旋律が奏でられていく。
流れるような甘美な旋律を歌いながら、曲はゆったりと進行する。
第二楽章アレグロ・アッサイは、テンポの速い軽快な曲。
ヴァイオリン奏者らしくヴァイオリンの技巧を発揮しながら、
イタリア的なヴィヴァルディに似た明るさが見られる。
ここでみせるファビオ・ビオンディのヴァイオリンはなかなかいい。
第三楽章アレグロ・アッサイは、舞踏風の流れるような音楽。
少し哀愁を漂わせつつ、ヴァイオリンの軽快な演奏が聴ける。
チェンバロ、チェロ、テオルボとの競演もぴったりと息があって
心地いい演奏を最後まで聴くことができていい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする