温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

大在温泉 ビジネスホテルニューおおざい(公衆浴場)

2020年08月21日 | 大分県

大分市東部の大在駅周辺へやってきました。豊後水道を臨むこのエリアには住宅地が広がっているほか、沿岸部は臨海工業地帯となっている一方、特段これといった観光名所は無いため、私のような県外の観光客が物見遊山で来るような場所ではありません。しかしながら、このような場所でも温泉が湧いているのが温泉県を自称する大分県のすごいところ。このエリアで今回私が訪ねたのは「ビジネスホテル ニューおおざい」です。その名の通りビジネスホテルなのですが、公衆浴場も併設しており、かけ流しの温泉に入れるらしいので、公衆浴場を利用すべく足を運んでみました。


ホテルと公衆浴場の玄関は別になっています。上画像に写っている温泉マークの玄関が公衆浴場用。
玄関に設置されている券売機で料金を支払い、発券されたチケットをカウンターに差し出します。このカウンターはホテルのフロントを兼ねているようでしたが、訪問時、受付のおばちゃんは常連さんとのお話に夢中で、私の来訪には気づいていないようでした。お喋りの邪魔をするのは忍びなかったので、声を掛けずに券を出してそのまま浴場へ移ってしまったのですが、果たしてそれで大丈夫だったのかしら。

築年数がかなり経っている建物らしく、外観もさることながら、脱衣室は輪をかけて草臥れています。とはいえ及び腰になるような状況ではなく、棚と洗面台があるだけのシンプルな室内ですので、さっさと着替えて浴室へ移動しちゃえば特に気になることはないでしょう。


当然ながら浴室も古さが露わで天井も低く、しかも窓外のすぐ目の前には隣家の壁が立ちはだかっているため、圧迫感は否めません。一方、浴室内にはサウナがあり、水風呂も用意されていますので、苦悶の表情を浮かべながら汗を流したいマゾなお父さん達にはうれしい設備と言えましょう。


洗い場は島のようになっていてシャワー付きカランが計4つ取り付けられています。


シャワーから出てくるお湯は温泉ですよ。なお備え付けのボディーソープやシャンプーはありませんので、あらかじめ用意しておきましょう。


浴槽は石造りで10人は入れそうな大きさを有しています。浴槽のお湯は薄い黄色を帯びながら微濁しており、浴槽まわりは温泉成分の付着によりアイボリー色に染まっていました。湯加減は適温。浴槽縁からしっかりオーバーフローしています。


岩組みの湯口から温泉が落とされており、その周りはトゲトゲした析出で覆われていました。大分市内の温泉はモール泉かそれに近いタイプのお湯が多いのですが、市街から離れた沿岸部だからか、こちらのお湯は毛色が全く異なる海水由来の泉質です。湯口のお湯をテイスティングしてみますと、しっかりとした塩味の上に少々の苦汁味も確認でき、またアブラ臭が少々感じられました。しょっぱいお湯ですので、入浴後はパワフルに火照ります。

観光とは縁遠い場所ですので、わざわざ旅行の際に立ち寄るような温泉ではないような気もしますが、とてもリーズナブルに宿泊できるようですから、安く泊まってかけ流しの温泉にも入りたいのでしたらこちらの利用を検討してみるのも良いかもしれません。


ナトリウム-塩化物温泉 47.1℃ pH8.0 湧出量不明(動力揚湯) 溶存物質4.552g/kg 成分総計4.554g/kg
Na+:1493mg(92.96mval%), NH4+:1.6mg, Mg++:2.9mg, Ca++:23.6mg,
Cl-:1951mg(81.68mval%), Br-:1.8mg, HCO3-:747.2mg(18.18mval%),
H2SiO3:164.1mg, HBO2:33.5mg,
(2019年8月1日)

大分県大分市大在北1-4-7
097-522-4181
ホームページ

公衆浴場11:00~23:00
300円
ドライヤーあり、他備品類無し

私の好み:★★
コメント
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