前回記事の「ギリティルタ・ホットスプリングリゾート」で貸切露天風呂を楽しんだ後、近所にあるもう一軒の温泉を訪れることにしました。
続いて向かうのは「カワ・メラ」(Kawah Merah)という温泉です。グーグルの翻訳によれば"Kawah"は火口やクレーター、"Merah"は赤いという意味なんだそうですから、さしずめ赤湯と意訳して良いかと思います。この「カワ・メラ」へは車で行くこともできますが、その場合は再び荒れた悪路を進まねばならないため、車は「ギリティルタ温泉」の駐車場に留守番させ、ショートカットできる道を歩いて現地へ向かうことにしました。とても麗しい棚田を眺めながら山道を南に向かって歩きます。
棚田の脇から森の中に入り、杣道を上がってゆくと…
「ギリティルタ温泉」から歩くこと6〜7分で、林の中からいきなり掘っ立て小屋のテントが姿を現しました。これが今回の目的地「カワ・メラ温泉」です。山の傾斜に沿って幾棟もの小屋が建てられており、ワルン(屋台)だったり浴場だったりと、用途に応じて使い分けられていました。
「カワ・メラ温泉」はいくつかの浴室に分かれています。これは斜面の上の方にあるお風呂で、数人のおじさんたちが談笑しながら湯浴みしていました。コンクリの浴槽の上に簡素な屋根を立てて、低いパーテーションで周りを囲っただけの、至って簡素な半露天風呂です。
これは後述する源泉から引くお湯を中継するための槽です。この中継槽でワンクッション挟むことにより、湯船へ供給するお湯を冷ましているようでした。温泉卵が作れるほど非常に熱いので、ここに入ることはできません。
屋台小屋の人たちに挨拶しながら斜面を下ってゆくと、下の方には女性や子ども用の浴場、トイレや更衣室などの個室類、休憩用の小上がりやマッサージルーム、そしてその奥に大きな男性用浴場が設けられていました。飾り気が全くない、地元の人が憩う普段着の温泉です。私が訪れた時には、風呂上がりのおじさんたちがマッサージを受けていました。
屋根掛けされた大きな湯船には、崖から伸びるホースより温泉が注がれていました。浴槽自体はコンクリ造の質素なもの。お湯は上述の中継槽から流れてくるのですが、途中で配管が外れており、漏れた温泉によって斜面は赤く染まっていました。
ホースの先から出るお湯の温度は55.8℃という高温。さすがにこのままでは入浴できないため、温泉のホースと並行して伸びているもう一本のホースから水も投入されていました。
加水によって42.8℃という湯加減に調整されていました。日本人なら「ちょっと熱いかな」という程度ですが、現地の方にとってはこれでもかなり熱いらしく、烏の行水ですぐに上がってしまう方や、苦悶の表情を浮かべながら我慢して入ろうとするものの途中でギブアップして出て行く方もいらっしゃいました。いつもこんな湯加減なのでしょうか。
浴槽がとても広く、しかもそこそこ熱いので、しっかりとした入り応えを楽しめました。前回記事の「ギリティルタ温泉」から徒歩数分という近所にもかかわらず、温泉の質としては全く異なり、こちらのお湯はわかりやすい重炭酸土類泉(もしくは塩化土類泉)の濁り湯です。みちのくの肘折・遠刈田など温泉地に似たタイプのお湯と言ったらわかりやすいでしょうか。具体的には、やや緑色を帯びた黄土色に濁っており、薄い塩味と弱い金気、そして少々の石膏感が得られました。そして湯中ではギシギシと引っかかる浴感が肌に伝わってきました。外気温が高い(30℃近い)ので42〜3℃のお風呂でもかなり熱く感じられ、あまり長湯はできないのですが、しっかりとホールドしてくれる浴感が気持ち良いので、体が逆上せそうになっても後ろ髪を引かれて湯船から出たくなくなるような感覚になりました。なかなか良い湯です。
斜面の上へ上がってゆくと自噴するお湯が溜まる源泉の池がもうもうと湯気を上げていました。近づくだけで熱気が伝わって来るこの池に温度計を突っ込んでみたところ、62.9℃という高温が表示されました。こんな池に落ちちゃったら一巻の終わりですね。
源泉の熱湯池の縁は赤くなっていました。これが"Merah"(赤)と言わしめているのでしょう。
水着は必須ですが、ローカルな風情の中で東北の名湯と似たお湯に入れる、穴場的な温泉でした。ちなみにこの周辺にはこの他にも「カワ・ミネラル」などの温泉があるんだとか。残念ながら、今回は時間の関係で行くことができませんでしたが、また次回ジャワ島へ旅したら、今度はそれらにも行ってみたいものです。
入浴料Rp10,000
備品類なし
私の好み:★★★
.
続いて向かうのは「カワ・メラ」(Kawah Merah)という温泉です。グーグルの翻訳によれば"Kawah"は火口やクレーター、"Merah"は赤いという意味なんだそうですから、さしずめ赤湯と意訳して良いかと思います。この「カワ・メラ」へは車で行くこともできますが、その場合は再び荒れた悪路を進まねばならないため、車は「ギリティルタ温泉」の駐車場に留守番させ、ショートカットできる道を歩いて現地へ向かうことにしました。とても麗しい棚田を眺めながら山道を南に向かって歩きます。
棚田の脇から森の中に入り、杣道を上がってゆくと…
「ギリティルタ温泉」から歩くこと6〜7分で、林の中からいきなり掘っ立て小屋のテントが姿を現しました。これが今回の目的地「カワ・メラ温泉」です。山の傾斜に沿って幾棟もの小屋が建てられており、ワルン(屋台)だったり浴場だったりと、用途に応じて使い分けられていました。
「カワ・メラ温泉」はいくつかの浴室に分かれています。これは斜面の上の方にあるお風呂で、数人のおじさんたちが談笑しながら湯浴みしていました。コンクリの浴槽の上に簡素な屋根を立てて、低いパーテーションで周りを囲っただけの、至って簡素な半露天風呂です。
これは後述する源泉から引くお湯を中継するための槽です。この中継槽でワンクッション挟むことにより、湯船へ供給するお湯を冷ましているようでした。温泉卵が作れるほど非常に熱いので、ここに入ることはできません。
屋台小屋の人たちに挨拶しながら斜面を下ってゆくと、下の方には女性や子ども用の浴場、トイレや更衣室などの個室類、休憩用の小上がりやマッサージルーム、そしてその奥に大きな男性用浴場が設けられていました。飾り気が全くない、地元の人が憩う普段着の温泉です。私が訪れた時には、風呂上がりのおじさんたちがマッサージを受けていました。
屋根掛けされた大きな湯船には、崖から伸びるホースより温泉が注がれていました。浴槽自体はコンクリ造の質素なもの。お湯は上述の中継槽から流れてくるのですが、途中で配管が外れており、漏れた温泉によって斜面は赤く染まっていました。
ホースの先から出るお湯の温度は55.8℃という高温。さすがにこのままでは入浴できないため、温泉のホースと並行して伸びているもう一本のホースから水も投入されていました。
加水によって42.8℃という湯加減に調整されていました。日本人なら「ちょっと熱いかな」という程度ですが、現地の方にとってはこれでもかなり熱いらしく、烏の行水ですぐに上がってしまう方や、苦悶の表情を浮かべながら我慢して入ろうとするものの途中でギブアップして出て行く方もいらっしゃいました。いつもこんな湯加減なのでしょうか。
浴槽がとても広く、しかもそこそこ熱いので、しっかりとした入り応えを楽しめました。前回記事の「ギリティルタ温泉」から徒歩数分という近所にもかかわらず、温泉の質としては全く異なり、こちらのお湯はわかりやすい重炭酸土類泉(もしくは塩化土類泉)の濁り湯です。みちのくの肘折・遠刈田など温泉地に似たタイプのお湯と言ったらわかりやすいでしょうか。具体的には、やや緑色を帯びた黄土色に濁っており、薄い塩味と弱い金気、そして少々の石膏感が得られました。そして湯中ではギシギシと引っかかる浴感が肌に伝わってきました。外気温が高い(30℃近い)ので42〜3℃のお風呂でもかなり熱く感じられ、あまり長湯はできないのですが、しっかりとホールドしてくれる浴感が気持ち良いので、体が逆上せそうになっても後ろ髪を引かれて湯船から出たくなくなるような感覚になりました。なかなか良い湯です。
斜面の上へ上がってゆくと自噴するお湯が溜まる源泉の池がもうもうと湯気を上げていました。近づくだけで熱気が伝わって来るこの池に温度計を突っ込んでみたところ、62.9℃という高温が表示されました。こんな池に落ちちゃったら一巻の終わりですね。
源泉の熱湯池の縁は赤くなっていました。これが"Merah"(赤)と言わしめているのでしょう。
水着は必須ですが、ローカルな風情の中で東北の名湯と似たお湯に入れる、穴場的な温泉でした。ちなみにこの周辺にはこの他にも「カワ・ミネラル」などの温泉があるんだとか。残念ながら、今回は時間の関係で行くことができませんでしたが、また次回ジャワ島へ旅したら、今度はそれらにも行ってみたいものです。
入浴料Rp10,000
備品類なし
私の好み:★★★
.