約1ヶ月にわたって連載してまいりましたタイ北部の温泉もひとまず今回でオシマイ(東南アジア関係はもう少し続きますけどね)。ラストを飾る温泉は、チェンライの近郊にあるポーンプラバート温泉(Pong Phrabat Hot Spring)です。この温泉は地域名に因んでバンドゥ(Ban Du)温泉とも呼ばれているようですが、今回は施設の銘板に記されていた通りにポーンプラバート温泉という名称で統一いたします。この温泉はチェンライ空港から車で10分以内という至近にありますので、飛行機で現地を発つ直前に立ち寄りました。
アクセスも至って容易です。チェンライから国道1号線をメーサイ方面へ北上すると、コック川の橋から約6.5kmで左手にバンドゥ市民市場が目に入ります。市場の前で国道を跨ぐ歩道橋が目印です。なおチェンライの街でソンテウ(ピックアップトラックを改造したバス)に乗ると、ここで降ろされるようです。
市場の歩道橋から200メートルほど先で左折し、このゲートから1151号に入ります。
あとは道なり進めば良いだけ。道中にも標識があるので安心です。
市場から2.5km程度でポーンプラバート(バンドゥ)温泉に到着しました。
一帯は誰でも無料で入園できる公園となっており、市民の憩いの場として愛されているらしく、園内は多くの人で賑わっていました。また駐車場に隣接してマッサージ室があるのですが、技術が優れているのか人気があるらしく、私が訪問した時は施術師さんに空きがなくて予約も埋まっているとのことで断られてしまいました。なお入口付近ではなぜか真っ白なティラノサウルスがお出迎え。
園内の池では噴水が上がっていました。池畔の傘下では魚の餌が10バーツで無人販売されていましたが、驚くべきはその柱に張られているサインでして、なんとここではフリーのWifiが飛んでいるのでした! といっても使っていないので強さや速度等はわかりませんけど…。
園内を奥の方へ進んでゆくと、ASEAN諸国の国旗が一列に並んでいる箇所があり、その下には屋根付きの大きな足湯や温泉の噴水が設けられていました。上画像は利用客が途切れたタイミングで撮っていますが、訪問時にはたくさんの方が和気藹々がと足湯を楽しんでおり、タイ人がいかに足湯を好むかを再認識させられるほどでした。この噴水周りは西欧の庭園風でなかなかの美観なのですが、その傍らにはなぜか真っ白なトリケラトプスがこちらを睨みつけていました。この公園は美白の恐竜に何かしらのご縁があるのかな。
足湯の隣には20バーツで利用できるプールがあり、この時はラテン系の親子連れが水遊びに興じていましたが、私は興味が無いのでここはパス。
プールの右隣にある"VISITER CENTER"に個室風呂があり、正面の受付カウンターで料金50バーツを支払って、利用すべき個室の指定を受けます。この受付では20バーツでタオル(使い捨てのボディーソープ付)を貸してくれますので、濡れたタオルを飛行機に持ち込みたくなかった私は、便利なレンタルタオルを利用しました。なお受付カウンターの横にはドライヤーが用意されていますし、受付の手前にはちょっとした売店もあります。
こちらでは小浴室9室と大人数用2室を擁しているんだそうです。一人旅の私は当然のごとく小さな浴室へ。室内には窓が無くて照明を点けても薄暗く、それなりの床面積が確保されてゆとりがあるはずなのに、独居房を連想させるような閉塞感が否めません。そんな浴室には丸い浴槽が一つ据えられている他、黒い大きなバケツやシャワー、そして手桶や腰掛けが用意されています。
円形の浴槽は2人入れそうな大きさを有し、槽内にはアクアブルーとホワイトのタイルが市松状に貼られています。室内の隅っこに置かれている黒いバケツには水がたっぷり溜められており、その中へシャワーヘッドが突っ込まれていました。シャワーから出てくるのは水ですので、このシャワーでバケツの水を溜めるのかな。
こちらの湯船は使用の度にお湯を張り替えますので、私も入室と同時にコックを全開してお湯を吐出させたのですが、湯口の温度は61.5℃もあり、しかも吐出される量も多いため、お湯だけを出しっ放しにしておくと、熱すぎて湯船に入れなくなっちゃうんですね。お湯の熱さに驚いた私は、慌てて水のバルブも開け、湯温調整に努めました。なお水素イオン濃度はpH9.0ですから、れっきとしたアルカリ性泉ですね。なおお湯の見た目は無色透明で、湯口からは薄っすらとタマゴ臭が漂い、口にすると弱いタマゴ味と微かな砂消しゴム的硫黄味が感じられました(匂い・味ともにかなり弱めです)。
お湯も水もドバドバ出てきましたから、湯船にお湯が満たさせるまでさほど時間を要しません。私のように飛行機の時間が迫っている人でも、せっかちな人でも問題無しです。浴槽はやや深い造りになっており、底にお尻をつけようとすると顔が湯面下に潜っちゃうのですが、槽内のステップに腰掛けると肩まで浸かれて丁度良い塩梅になりました。
これまで巡ってきたタイの温泉の個室風呂では、浴槽内にお湯を逃がす排水口が設けられていたため、浴室の床に湯船のお湯が溢れ出るようなことはあまり無かったのですが、こちらのお風呂はそのようなものがなく、思いっきりオーバーフローしますので、まるで日本の温泉に浸かっているかの如く、ザバーっと大音響を轟かせながらお湯を室内へ溢れ出させ、豪快な湯浴みを堪能しました。なお私のpH計測器はpH9.0という数値を表示しましたが、成分の問題なのかそれほどツルスベ浴感は強くなく、どちらかと言えばサラサラ&アッサリ系の感触が得られました。また利用の度にお湯を張り替えるので、鮮度感が素晴らしく、心地よいシャキッとしたフィーリングは名湯そのものでした。
でも、密閉された狭い空間で熱い風呂に浸かっていると、たちまち体が逆上せてしまい、せっかくの良泉なのに、体が長湯に耐えられないのが残念なところ。
室内の張り紙にはタイ語や英語とともに日本語でも注意が手書きされていました。けだし現地滞在の邦人の方が、施設側に依頼されて書いたのでしょうね。この注意に従い、入浴後はちゃんとお湯の栓を抜いて空っぽにしましたよ。
風呂あがりの逆上せた体をクールダウンすべく、売店で買った冷たいジュースをグビグビ飲みながら、公園の奥の方を散策してみると、足湯の裏側を流れる小川の岸に、お湯がパイプからチョロチョロ注がれている土管を発見。もしかしてここは元々土管風呂だったのかな? また、その川をよく観察すると、底からはプクプクと泡が上がっていますし、川面では湯気が立ち上っていましたので、川の周囲一帯が源泉地帯になっているのでしょうね。
川を渡った対岸には、コンクリで築かれた温泉の貯湯タンクが設置されていました。ここで源泉のお湯をストックすることにより、浴室や足湯などへの安定的な供給を図っているのでしょうね。
浴室に開放感はありませんが、使用の度に湯船のお湯を張り替えるので、常に新鮮な状態のお湯に浸かることができ、しかも2人が入れるサイズのお風呂に50バーツで入れるのですから、チェンマイ近郊の有名な温泉に比べたらはるかにコストパフォーマンスが優れています。そんなクオリティの高さゆえか、現地滞在の邦人の方もこちらをよく利用されるそうです。湯めぐりの最後を締めくくるに適役な温泉でした。
GPS:19.977745N, 99.832747E,
営業時間調査忘れ
50バーツ(1人)
ドライヤーあり
私の好み:★★+0.5
アクセスも至って容易です。チェンライから国道1号線をメーサイ方面へ北上すると、コック川の橋から約6.5kmで左手にバンドゥ市民市場が目に入ります。市場の前で国道を跨ぐ歩道橋が目印です。なおチェンライの街でソンテウ(ピックアップトラックを改造したバス)に乗ると、ここで降ろされるようです。
市場の歩道橋から200メートルほど先で左折し、このゲートから1151号に入ります。
あとは道なり進めば良いだけ。道中にも標識があるので安心です。
市場から2.5km程度でポーンプラバート(バンドゥ)温泉に到着しました。
一帯は誰でも無料で入園できる公園となっており、市民の憩いの場として愛されているらしく、園内は多くの人で賑わっていました。また駐車場に隣接してマッサージ室があるのですが、技術が優れているのか人気があるらしく、私が訪問した時は施術師さんに空きがなくて予約も埋まっているとのことで断られてしまいました。なお入口付近ではなぜか真っ白なティラノサウルスがお出迎え。
園内の池では噴水が上がっていました。池畔の傘下では魚の餌が10バーツで無人販売されていましたが、驚くべきはその柱に張られているサインでして、なんとここではフリーのWifiが飛んでいるのでした! といっても使っていないので強さや速度等はわかりませんけど…。
園内を奥の方へ進んでゆくと、ASEAN諸国の国旗が一列に並んでいる箇所があり、その下には屋根付きの大きな足湯や温泉の噴水が設けられていました。上画像は利用客が途切れたタイミングで撮っていますが、訪問時にはたくさんの方が和気藹々がと足湯を楽しんでおり、タイ人がいかに足湯を好むかを再認識させられるほどでした。この噴水周りは西欧の庭園風でなかなかの美観なのですが、その傍らにはなぜか真っ白なトリケラトプスがこちらを睨みつけていました。この公園は美白の恐竜に何かしらのご縁があるのかな。
足湯の隣には20バーツで利用できるプールがあり、この時はラテン系の親子連れが水遊びに興じていましたが、私は興味が無いのでここはパス。
プールの右隣にある"VISITER CENTER"に個室風呂があり、正面の受付カウンターで料金50バーツを支払って、利用すべき個室の指定を受けます。この受付では20バーツでタオル(使い捨てのボディーソープ付)を貸してくれますので、濡れたタオルを飛行機に持ち込みたくなかった私は、便利なレンタルタオルを利用しました。なお受付カウンターの横にはドライヤーが用意されていますし、受付の手前にはちょっとした売店もあります。
こちらでは小浴室9室と大人数用2室を擁しているんだそうです。一人旅の私は当然のごとく小さな浴室へ。室内には窓が無くて照明を点けても薄暗く、それなりの床面積が確保されてゆとりがあるはずなのに、独居房を連想させるような閉塞感が否めません。そんな浴室には丸い浴槽が一つ据えられている他、黒い大きなバケツやシャワー、そして手桶や腰掛けが用意されています。
円形の浴槽は2人入れそうな大きさを有し、槽内にはアクアブルーとホワイトのタイルが市松状に貼られています。室内の隅っこに置かれている黒いバケツには水がたっぷり溜められており、その中へシャワーヘッドが突っ込まれていました。シャワーから出てくるのは水ですので、このシャワーでバケツの水を溜めるのかな。
こちらの湯船は使用の度にお湯を張り替えますので、私も入室と同時にコックを全開してお湯を吐出させたのですが、湯口の温度は61.5℃もあり、しかも吐出される量も多いため、お湯だけを出しっ放しにしておくと、熱すぎて湯船に入れなくなっちゃうんですね。お湯の熱さに驚いた私は、慌てて水のバルブも開け、湯温調整に努めました。なお水素イオン濃度はpH9.0ですから、れっきとしたアルカリ性泉ですね。なおお湯の見た目は無色透明で、湯口からは薄っすらとタマゴ臭が漂い、口にすると弱いタマゴ味と微かな砂消しゴム的硫黄味が感じられました(匂い・味ともにかなり弱めです)。
お湯も水もドバドバ出てきましたから、湯船にお湯が満たさせるまでさほど時間を要しません。私のように飛行機の時間が迫っている人でも、せっかちな人でも問題無しです。浴槽はやや深い造りになっており、底にお尻をつけようとすると顔が湯面下に潜っちゃうのですが、槽内のステップに腰掛けると肩まで浸かれて丁度良い塩梅になりました。
これまで巡ってきたタイの温泉の個室風呂では、浴槽内にお湯を逃がす排水口が設けられていたため、浴室の床に湯船のお湯が溢れ出るようなことはあまり無かったのですが、こちらのお風呂はそのようなものがなく、思いっきりオーバーフローしますので、まるで日本の温泉に浸かっているかの如く、ザバーっと大音響を轟かせながらお湯を室内へ溢れ出させ、豪快な湯浴みを堪能しました。なお私のpH計測器はpH9.0という数値を表示しましたが、成分の問題なのかそれほどツルスベ浴感は強くなく、どちらかと言えばサラサラ&アッサリ系の感触が得られました。また利用の度にお湯を張り替えるので、鮮度感が素晴らしく、心地よいシャキッとしたフィーリングは名湯そのものでした。
でも、密閉された狭い空間で熱い風呂に浸かっていると、たちまち体が逆上せてしまい、せっかくの良泉なのに、体が長湯に耐えられないのが残念なところ。
室内の張り紙にはタイ語や英語とともに日本語でも注意が手書きされていました。けだし現地滞在の邦人の方が、施設側に依頼されて書いたのでしょうね。この注意に従い、入浴後はちゃんとお湯の栓を抜いて空っぽにしましたよ。
風呂あがりの逆上せた体をクールダウンすべく、売店で買った冷たいジュースをグビグビ飲みながら、公園の奥の方を散策してみると、足湯の裏側を流れる小川の岸に、お湯がパイプからチョロチョロ注がれている土管を発見。もしかしてここは元々土管風呂だったのかな? また、その川をよく観察すると、底からはプクプクと泡が上がっていますし、川面では湯気が立ち上っていましたので、川の周囲一帯が源泉地帯になっているのでしょうね。
川を渡った対岸には、コンクリで築かれた温泉の貯湯タンクが設置されていました。ここで源泉のお湯をストックすることにより、浴室や足湯などへの安定的な供給を図っているのでしょうね。
浴室に開放感はありませんが、使用の度に湯船のお湯を張り替えるので、常に新鮮な状態のお湯に浸かることができ、しかも2人が入れるサイズのお風呂に50バーツで入れるのですから、チェンマイ近郊の有名な温泉に比べたらはるかにコストパフォーマンスが優れています。そんなクオリティの高さゆえか、現地滞在の邦人の方もこちらをよく利用されるそうです。湯めぐりの最後を締めくくるに適役な温泉でした。
GPS:19.977745N, 99.832747E,
営業時間調査忘れ
50バーツ(1人)
ドライヤーあり
私の好み:★★+0.5