温泉逍遥

思いつきで巡った各地の温泉(主に日帰り温泉)を写真と共に紹介します。取り上げるのは原則的に源泉掛け流しの温泉です。

鶯宿温泉 川長山荘

2011年04月30日 | 岩手県
 
鶯宿温泉街からはかなり手前(盛岡寄り)に位置する温泉旅館です。すぐ傍には北東北人にお馴染みのレジャープール「ケンジワールド」があります。
館内はよくお手入れされており、隅々まで綺麗でピカピカ。とても落ち着いた雰囲気です。こちらで日帰り入浴をお願いしました。

 
内湯には窓際の大きな主浴槽の他、脱衣所に隣接して小さな浴槽(座湯にするといい塩梅の造り)もひとつ設けられています。
この内湯は桧風呂と称されています。なるほど、浴室に入ると桧の良い香りが漂っています。しかし全てが桧ではなく、洗い場の床やそこから立ち上がり1mほどの腰部、そして浴槽自体はタイル貼りで、浴槽の縁・柱・壁面などに桧材が用いられています。


露天は岩風呂で「薬師の湯」と称されています。殆どを屋根に覆われているので、雨天時にも冷たい思いをすることはありません。でも目の前は単なる山の斜面ですし、屋根で上方の視界も遮られているので、開放感はちょっと物足りないかも。


湯口にはコップが置かれていますので飲んでみましょう。無色澄明でほとんど無味(弱めの芒硝味)、弱いタマゴの匂いが香り、特に湯口ではっきり感じられます。温泉街中心部の源泉よりはタマゴ感(硫黄的知覚)が弱いかもしれません。また比較的高いアルカリ性を示していますが、それほどツルスベ感は得られません。

内湯にも露天にも、お風呂の随所に「源泉」「湯元」の文字が躍っています。余程誇らしいのでしょうね。加水加温循環消毒は一切無い掛け流しの湯使いは立派です。家庭的な雰囲気が漂う旅館で、噂によるとお食事がとっても美味しいんだとか。やはり旅館はお風呂だけじゃなくて宿泊しないと本当の良さはわからないみたいです。


あさひの湯
アルカリ性単純温泉 51.9℃ pH8.9 475L/min(動力揚湯) 溶存物質0.6075g/kg 成分総計0.6075g/kg 

岩手県岩手郡雫石町鶯宿10-31-23  地図
019-695-2171
ホームページ

日帰り入浴9:00~20:30
500円
100円リターン式ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★
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鶯宿温泉 ホテル鶯

2011年04月29日 | 岩手県

たくさんの宿が軒を並べている鶯宿温泉でも温泉街の奥のほうに位置する旅館です。午前10時頃に訪問して日帰り入浴を乞うと、フロントの方は懇切丁寧に対応してくださいました。

 
男女別のお風呂には内湯と露天風呂がひとつずつ。浴室に入った途端、芳しいタマゴ臭(硫黄臭)が鼻に漂ってきます。内湯は大きな窓に面していて明るく、庭や露天風呂が眺められます。ちょうどよい湯加減に調整されており、湯口付近には白い綿状の湯の華が付着していました。洗い場のカランは硫黄で硫化したためか、古くないのに青い錆が浮き出ています。湯口にコップがあるので飲んでみると、うっすらタマゴ味が感じられました。見た目は無色透明。

 
露天風呂へ出る扉は内湯浴槽の向こう側にあるため、内湯の中をジャブジャブと入っていく必要があります。全国で温泉巡りしていると偶にこんな構造に出くわしますが、一体どんなメリットがあるのかしら。
露天風呂は庭園風で敷地が広く確保されているために居心地が良く、お風呂には四阿風の屋根が取り付けられていますが、全てを覆っているわけではないので、開放感もバッチリです。屋根の先っちょにぶら提げられたランプが良い味出してますね。さてこのお風呂に入ろうとお湯を足につけたら、とんでもなく熱くて入れず、水をさすホースが見当たらなかったので、露天の入浴は断念するはめに。露天の湯口に湯の華キャッチャーが取り付けられているにもかかわらず、その真下付近には白い湯の花が沢山沈殿しているので、それを見た私は湯の華まみれになりたい願望がふつふつと湧いてきたのですが、お湯はそれどころじゃない熱さだったため、後ろ髪ひかれる思いで内湯へと戻りました。鶯宿は熱いお湯のお風呂が比較的多いので、この露天も鶯宿標準といえるのかもしれませんが…。

さてお湯から上がってロビーから出ようとすると、さきほど案内してくれたフロントの方が「湯加減はいかがでしたか?熱くなかったですか?」などと気を使って聞いてくださいました。やはりお湯の熱さを気にするお客さんがいらっしゃるのでしょうか。日帰り入浴にもかかわらず、このように細かな気配りをしてくれると嬉しくなりますね。


杉の根の湯
アルカリ性単純温泉 57.9℃ pH8.7 788L/min(動力揚湯) 溶存物質0.6446g/kg 成分総計0.6446g/kg

岩手県岩手郡雫石町鶯宿7-28  地図
019-695-2036

日帰り入浴可能時間:不明
500円
ロッカー(100円リターン式)・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★
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玄武温泉 ロッヂたちばな

2011年04月29日 | 岩手県
 
岩手山の南西麓に当たる網張方面から雫石の市街地へ下ろうとしていた時、車窓に「天然温泉かけ流し」と書かれた電照看板が目に入ってきたので、どんなところか突撃してみました。夕方だったので入れるかどうか不安でしたが、日帰り入浴を乞うと快く受け付けて下さりました。案内されるままに建物の奥のほうへ。


丁寧にお手入れされて隅々まで綺麗な館内。ロッヂと称するだけあって、しっかりとした建物ながらどことなく山小屋的な雰囲気を醸し出しており、ウッディーな造りにぬくもりを感じます。

 
縦長の浴室には内湯とサウナがひとつずつ、そして洗い場にはシャワー付きカランが8基据え付けられています。 湯口脇のドアから屋外に出るとこじんまりとした露天風呂。屋根で覆われているので半露天と表現すべき構造でしょう。衝立の向こう側を覗いてみると、そこには小さな沢が流れていました。露天風呂の外側は山の斜面が迫っていますから景色は楽しめませんが、せせらぎの瀬音を聞きながら湯浴みをするのもなかなか良いものです。

 
掛け流しが自慢のこちらのお湯は、赤みがかった黄色で弱く濁っており、透明度は60~70cmといったところでしょうか。薄い金気味+微かな塩味+重曹味、湯口でタマゴ臭が、そして湯面では鮮血のような金気臭がそれぞれ感じられました。鉄分が含まれているお湯は引っかかりやすい浴感が多かったりしますが、こちらのお湯は重曹が強いためかつるつるすべすべで肌触り良好。 湯口から出てくるお湯は熱くなったりぬるくなったりと、湯温がこまめに上下していましたが、源泉からの供給が不安定だったのでしょう。これがいつもなのか、或いは私の訪問時だけ偶々発生したのかは不明です。なお内湯はちょうど良い湯加減、露天は外気に冷やされるためかややぬるめ。この冷却作用が原因か、露天風呂の湯中では黄色い粒状の湯の華が発生して浮遊していました(内湯ではほとんど見かけませんでした)。

特段お風呂に面白さはありませんが、綺麗な建物で使い勝手がよく、お湯の浴感もツルスベ感が強いため、けだし女性客にもウケが良いのではないでしょうか。今度は宿泊してみたいなぁ。


玄武温泉(こそでやまの湯)
ナトリウム-炭酸水素・塩化物温泉 49℃ pH7.0 125L/min(動力揚湯) 溶存物質2.228g/kg 成分総計2.371g/kg

岩手県岩手郡雫石町長山有根3-5  地図
019-693-3356
ホームページ

10:00~22:00
600円
シャンプー類・ドライヤーあり、貴重品はフロント預かり

私の好み:★★
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永岡温泉 夢の湯

2011年04月28日 | 岩手県
 
栗駒ゴルフ倶楽部に併設されている温泉浴場です。県道37号線から看板に従って曲がり、牧場の中を伸びる長閑な道を東へ進んでゆくとやがて辿りつきます。駐車場は広く、その敷地内には温泉発見を記念したものと思われる昭和52年の石碑が建てられています。
建物はなかなか立派な構えをしており、本館や2008年にオープンした新館では宿泊もできるようです。館内には食堂も設けられているのですが、訪問したのが昼間だったためか、食堂内は大勢の爺さん婆さんでにぎわっており、ほぼ満席状態でした。

 
「夢の湯」の夢ってどんな意味なのかしらと思いつつ浴室に入った途端、目の前の光景に心を奪われてしまいました。お風呂は内湯のみで、タイルの主槽と檜の小浴槽に分かれているのですが、主槽の湯口やその隣にある打たせ湯からまさに怒涛の如く源泉がドバドバ轟音を立てながら投入され、洪水状態で浴槽からオーバーフローしているのです。圧巻の光景に思わず小躍りしちゃいました。打たせ湯の前にはカーテンが取り付けられていますが、これは勢いよく落ちるお湯が打たせ湯利用者の体に当たって、他の入浴客へ飛沫がかからないようにするための配慮かと思われます。


檜の小浴槽は主槽とガラスのパーテーションで隔てられており、こちらにもたっぷり源泉が投入されていますが、ドバドバというような騒々しさは無いため、のんびり湯あみできました。浴槽の周りがスノコ状になっていて余計な水分が下へ落ちてゆくため、足元はとっても快適です(足の裏がスノコの隙間に嵌まるので、歩くとちょっと痛いかも)。浴室内にはこの他サウナも設けられています。


お湯は薄い黄色の透明。マイルドな塩味+微かな金気味。弱いながら臭素臭+油臭が漂い、特に湯口付近ではっきり嗅ぎ取れます。金気の影響なのか、床が赤茶色に染まっていました。湯口付近はお湯が白濁して見えるほど大量の泡で占められており、お湯に入ると忽ち肌に気泡が付着します。ツルツルスベスベ感が強い浴感なので、何度も肌をさすりたくなってしまい、また長湯したくなるような絶妙な湯加減なので、一度入るとなかなか出られず、帰るときにはこのお湯に後ろ髪を引かれる思いでした。

加温加水循環消毒一切なし。怒涛の湯量と心地よい浴感はまさに夢心地。なるほど「夢の湯」というネーミングは十分に納得できます。なお、こちらには今回紹介した大浴場の他、家族風呂や歩行湯もあり、それぞれ別料金で利用できます。


永岡温泉2号泉
ナトリウム-塩化物温泉 41.9℃ pH7.24 溶存物質3.126g/kg 成分総計3.223g/kg

岩手県胆沢郡金ヶ崎町永沢石持沢6-284  地図
0197-44-3420
ホームページ

10:00?~21:00
380円
ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり

私の好み:★★★
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はたけのゆっこ

2011年04月27日 | 青森県
 
2009年2月にオープンした藤崎町の国道339号バイパス沿いに位置する日帰り入浴施設です。名前の通り、周囲はリンゴ畑が広がるばかりの長閑な環境。まだ新しいだけあって、館内は明るくて綺麗。平屋の建物のほぼ中央に玄関及び受付ロビーが設けられ、その右側に座敷の休憩スペースや食堂、左側に男女別の浴室が配置されています。写真は撮っていませんが、受付前のテーブル&イスには大きな熊のプーさんのぬいぐるみが置かれていました。明朗快活な受付の人からロッカーキーを受け取って脱衣所へ。


浴室に入ってすぐのところに洗い場ゾーンがあります。新しい施設なのにカランは青森県標準の古典的な押しバネ式&固定式シャワーが取り付けられており、その数は計19ヶ所。カランから出てくるお湯は源泉です。


洗い場ゾーンの奥に内湯の浴槽が据えられています。この浴槽は二分されており、3~4人サイズの小さな右側には湯口があってやや熱め。6~7人サイズの左側はブクブクと音を響かせる泡風呂になっており、右側に比べれば若干低い湯温ですが、それでも若い子には熱く感じられそうな温度でした。内湯の真上には富士山みたいな雪を戴く成層火山?とその麓を流れる急流という構図のペンキ絵が描かれていますが、おそらくは空想上の景観なんでしょうね。深くつっこむのは止めておきます。なお内湯の奥にはサウナが設置されています。

 
屋外は石板敷きのテラスになっていて、その一角に樽の露天風呂が据えられています。3人サイズでちょっと露天風呂にしてはちょっと小さめですが、外気に冷やされて程よい湯加減となっており、星空を見上げながらこのお風呂に入っていたら、思わず長湯したくなってしまいました。なおこの露天風呂は夜8時までです。

お湯はモール泉のような泉質で、紅茶色透明、薄い塩味+ほろ苦さ、弱いながらもはっきりとした臭素臭+油臭が感じられました。ツルツルスベスベとても肌触りのよい浴感です。青森県では当然かもしれませんが、源泉かけ流し。
バイパス沿いという好立地、新しくてお湯も良く、サウナも併設されているためか、訪問した金曜夜7時で男湯だけで20人以上のお客さんが湯浴みしているほどの人気を博していました。


向根子橋源泉
ナトリウム-塩化物泉 48.9℃ pH8.07 266L/min(動力揚湯) 溶存物質2.020g/kg 成分総計2.030g/kg

JR五能線・林崎駅より徒歩20分(約1.8km)
青森県南津軽郡藤崎町藤崎字向根子橋21-2  地図 
0172-75-6988

5:00~21:30
350円
ロッカーあり(キーを受付で貸与)、シャンプー類などは販売、ドライヤー10円

私の好み:★★★
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