前回記事の続編です。
蓼科の日帰り温泉入浴施設「小斉の湯」では、様々な趣向の露天風呂が設けられているのですが、そのうち男性が入れるのは(貸切風呂を除くと)前回記事で入った「岩間の湯」と「見晴しの湯」です。「岩間の湯」を出た私は、続けて「見晴しの湯」にも入ってみることにしました。表示に従い斜面に沿って奥へ上へと伸びる廊下を進みます。
途中で貸切風呂へつながる通路が分岐していますが、訪問時は他のお客さんが使用中だったため、今回は利用していません。
この分岐点を真っ直ぐ進むと女性専用の露天風呂。
私は男なので左に逸れ、男性専用の露天風呂「見晴しの湯」へ。
かつては混浴だったらしく、その当時の名残で簡素な造りの脱衣室は2室(つまり男女別)に分かれているのですが、現在は男性専用ですからどちらを使っても良いようです。
露天風呂は蓼科湖を見下ろす標高1275m高台に設けられています。
名前の通り見晴らしが良く、蓼科湖の向こうには諏訪の南方に聳える山々が眺望できます。とはいえ、目の前の木立に視界を邪魔されるため、すっきりするような開放感があるわけではありません。尤も、その木立が周囲に対する目隠しになっていますし、木立そのものは高原らしい趣きと捉えるべきかもしれないので、無碍に木々を不要と唱えるわけにはいきませんね。
浴槽手前のデッキ部分には、熱い源泉が出るコックが2つ設置されており、洗い場代わりとして使えます。水も出ますから、コックのお湯が熱すぎる場合は水で薄めましょう。
浴槽は前後2つに分かれており、いずれもモルタルで固めた手作り感溢れる造りで、淡いブルーのタイルが埋め込まれています。手前側は適温(ややぬるい)で4~5人サイズ、一方、奥はちょっと熱くて3~4人サイズです。双方とも筧から48℃くらいの熱い温泉が注がれているのですが、浴槽の縁からの溢れ出しは無く、その代わり浴槽の中にあるオーバーフロー用の穴から排出されています。純然たる完全掛け流しの湯使いです。
お湯は前回記事で取り上げた内湯と同じ源泉ですが、内湯の浴槽では無色透明だったものの、露天風呂では若干黄色く淡く霞んでいるように見えました(岩間の湯・見晴しの湯共通です)。口に含むと酸味が得られるほか、石膏や芒硝のような味も含まれていたような気がします。お湯からは酸っぱい匂いが少々嗅ぎ取れます。なお露天風呂の湯口の下には白い析出が1cmほど部分的に付着していました。分析書には硫化水素が2.8mgも含まれているので、お湯からイオウ感が伝わってきても良いのですが、少なくとも私が入った時、イオウっぽさは全く感じられませんでした。源泉から貯湯槽、そしてこのお風呂へと流れてくる間に、どこかへ飛んでしまったのかしら。
掛け湯すると肌がツルツル滑らかになり、湯船に入るとツルツルとスベスベが混在する浴感が楽しめました。ほぼ適温にセッティングされている手前側浴槽は視覚的視界も開けているので、景色を眺めながらのんびり長湯することができるでしょう。眺望の良さに惹かれるのか、私が訪問した時にいらっしゃった他の男性客は、皆さんこの露天風呂に集中していました。
退館時に発見したこの温泉についての説明文は、山梨県の温泉界では有名な某短大のT教授による解説。
山梨県内の各温泉施設で見られる、「悠久の大地の物語」や「ガイヤの大いなる恵み」と言ったおなじみのフレーズが盛り込まれた「名文」が、まさかこの信州でもお目にかかれるとは想像していませんでした。
全体的に古くて老朽化が進んでおり、かつ手作り感に溢れているので、特に女性は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、完全掛け流しの湯使いですし、いろんなお風呂をハシゴできますから、蓼科観光の際にはこちらへ立ち寄ってレジャーの疲れを癒すのも良いかと思います。
300t貯湯槽(三室平6・7・8・9・10号の混合泉)
酸性-含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(硫化水素型) 58.8℃ pH記載なし 溶存物質1475mg/kg 成分総計1620mg/kg
H+:1.3mg, Na+:331.7mg(69.21mval%), Ca++:44.7mg(10.70mval%),
Cl-:482.9mg(65.24mval%), SO4--:338.9mg(33.82mval%),
H2SiO3:87.9mg, HBO2:92.6mg, CO2:142.9mg, H2S:2.8mg,
(平成16年6月21日)
加温加水循環消毒なし
長野県茅野市北山4035
0266-67-2121
ホームページ
8:00~20:00
700円
ロッカー・シャンプー類(内湯のみ)・ドライヤーあり
私の好み:★★+0.5
蓼科の日帰り温泉入浴施設「小斉の湯」では、様々な趣向の露天風呂が設けられているのですが、そのうち男性が入れるのは(貸切風呂を除くと)前回記事で入った「岩間の湯」と「見晴しの湯」です。「岩間の湯」を出た私は、続けて「見晴しの湯」にも入ってみることにしました。表示に従い斜面に沿って奥へ上へと伸びる廊下を進みます。
途中で貸切風呂へつながる通路が分岐していますが、訪問時は他のお客さんが使用中だったため、今回は利用していません。
この分岐点を真っ直ぐ進むと女性専用の露天風呂。
私は男なので左に逸れ、男性専用の露天風呂「見晴しの湯」へ。
かつては混浴だったらしく、その当時の名残で簡素な造りの脱衣室は2室(つまり男女別)に分かれているのですが、現在は男性専用ですからどちらを使っても良いようです。
露天風呂は蓼科湖を見下ろす標高1275m高台に設けられています。
名前の通り見晴らしが良く、蓼科湖の向こうには諏訪の南方に聳える山々が眺望できます。とはいえ、目の前の木立に視界を邪魔されるため、すっきりするような開放感があるわけではありません。尤も、その木立が周囲に対する目隠しになっていますし、木立そのものは高原らしい趣きと捉えるべきかもしれないので、無碍に木々を不要と唱えるわけにはいきませんね。
浴槽手前のデッキ部分には、熱い源泉が出るコックが2つ設置されており、洗い場代わりとして使えます。水も出ますから、コックのお湯が熱すぎる場合は水で薄めましょう。
浴槽は前後2つに分かれており、いずれもモルタルで固めた手作り感溢れる造りで、淡いブルーのタイルが埋め込まれています。手前側は適温(ややぬるい)で4~5人サイズ、一方、奥はちょっと熱くて3~4人サイズです。双方とも筧から48℃くらいの熱い温泉が注がれているのですが、浴槽の縁からの溢れ出しは無く、その代わり浴槽の中にあるオーバーフロー用の穴から排出されています。純然たる完全掛け流しの湯使いです。
お湯は前回記事で取り上げた内湯と同じ源泉ですが、内湯の浴槽では無色透明だったものの、露天風呂では若干黄色く淡く霞んでいるように見えました(岩間の湯・見晴しの湯共通です)。口に含むと酸味が得られるほか、石膏や芒硝のような味も含まれていたような気がします。お湯からは酸っぱい匂いが少々嗅ぎ取れます。なお露天風呂の湯口の下には白い析出が1cmほど部分的に付着していました。分析書には硫化水素が2.8mgも含まれているので、お湯からイオウ感が伝わってきても良いのですが、少なくとも私が入った時、イオウっぽさは全く感じられませんでした。源泉から貯湯槽、そしてこのお風呂へと流れてくる間に、どこかへ飛んでしまったのかしら。
掛け湯すると肌がツルツル滑らかになり、湯船に入るとツルツルとスベスベが混在する浴感が楽しめました。ほぼ適温にセッティングされている手前側浴槽は視覚的視界も開けているので、景色を眺めながらのんびり長湯することができるでしょう。眺望の良さに惹かれるのか、私が訪問した時にいらっしゃった他の男性客は、皆さんこの露天風呂に集中していました。
退館時に発見したこの温泉についての説明文は、山梨県の温泉界では有名な某短大のT教授による解説。
山梨県内の各温泉施設で見られる、「悠久の大地の物語」や「ガイヤの大いなる恵み」と言ったおなじみのフレーズが盛り込まれた「名文」が、まさかこの信州でもお目にかかれるとは想像していませんでした。
全体的に古くて老朽化が進んでおり、かつ手作り感に溢れているので、特に女性は好き嫌いが分かれるかもしれませんが、完全掛け流しの湯使いですし、いろんなお風呂をハシゴできますから、蓼科観光の際にはこちらへ立ち寄ってレジャーの疲れを癒すのも良いかと思います。
300t貯湯槽(三室平6・7・8・9・10号の混合泉)
酸性-含硫黄-ナトリウム-塩化物・硫酸塩温泉(硫化水素型) 58.8℃ pH記載なし 溶存物質1475mg/kg 成分総計1620mg/kg
H+:1.3mg, Na+:331.7mg(69.21mval%), Ca++:44.7mg(10.70mval%),
Cl-:482.9mg(65.24mval%), SO4--:338.9mg(33.82mval%),
H2SiO3:87.9mg, HBO2:92.6mg, CO2:142.9mg, H2S:2.8mg,
(平成16年6月21日)
加温加水循環消毒なし
長野県茅野市北山4035
0266-67-2121
ホームページ
8:00~20:00
700円
ロッカー・シャンプー類(内湯のみ)・ドライヤーあり
私の好み:★★+0.5