人吉の市街地から外れた球磨川の河岸に立地するお宿です。こちらには大きな露天風呂があるらしく、人吉での湯巡りでは内湯が続いていましたので、久しぶりに開放的なお風呂に入りたくなって、今回は日帰り入浴でお邪魔することにしました。
敷地全体が河岸の傾斜地になっており、宿泊棟は大きくどっしり構えているのですが、他の各建物は傾斜に沿って段々になって建てられ、下から、駐車場、女湯、宿泊棟玄関(受付)、男湯の順で分かれています。
こちらは女湯の小屋。この宿で大浴場として利用出来るのは男女ともに露天風呂onlyのようで、内湯を希望する場合は家族風呂か、離れに設けられた「離れ風呂」を利用することになるそうです。
こちらは男湯。階段を登り切った一番上です。この日は滝のような豪雨が降っていたのですが、人懐っこいお宿の小さなワンちゃんは、私を見つけると受付から出てきて、雨でズブ濡れになりながら私と一緒に男湯の脱衣小屋へ入ってしまいました。画像を見ると人吉温泉郷共通の暖簾の下に佇むワンコが写っているのがわかるかと思います。可愛いのでしばらく撫でてあげましたが、ワンコは全身ドロドロのまんま脱衣所の中を動き回るので、室内は大変な惨状に…。
男湯の露天風呂です。上述のようにここには内湯はありません。まるで池のようなデカい浴槽は、球磨川を見下ろす高台に設けられ、河岸の崖の緑に覆われてなかなかいい環境です。雨脚が強かったのでとても露天風呂の開放感を楽しむような状況ではありませんでしたが、お風呂の一部には屋根が掛かっているので、その下にいれば雨は凌げました。
太い竹筒から源泉が投入されており、しっかり掛け流されています。人吉の温泉にしてはやや熱めのお湯で、無色透明無味、それほど遠くないところで湧く「堤温泉」と同系統のモール泉的な匂いが感じられましたが、湯口で意識して嗅がないとわからないほど弱いものです。気持ち良いスベスベの浴感が得られますが、特に印象に残るほどでもないかも。近所の他の温泉に比べれば成分総計の量は多めなんですが、どうして個性が目立たないのかしら。塩素イオン・硫酸イオン・炭酸水素イオンが拮抗し合っちゃっているのかしら(Naイオン494.4mg/kg(88.45mval%)、塩素イオン220.1mg/kg(24.83mval%)、硫酸イオン313.9mg/kg(26.15mval%)、炭酸水素イオン744.1mg/kg(48.74mval%))。でも特徴が少ないとはいえ、お湯の当たりが優しいので、肌が弱くて濃い温泉が苦手な方にはもってこいかもしれませんね。
露天風呂のロケーションは良いので、次回は天気の良い日に利用したいと思います。
ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物温泉
48.6℃ pH8.06 溶存物質2042mg/kg 成分総計2064mg/kg
熊本県人吉市矢黒町1970-5 地図
0966-22-3637
ホームページ
日帰り入浴8:00~22:00
300円
備品類なし(販売あり)
私の好み:★★