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郡山市街と湖南方面を結ぶ県道6号線は途中で三森峠を越しますが、峠の郡山側の麓には数軒の温泉旅館が点在しており、今回はその中の一軒である休石温泉「太田屋旅館」で日帰り入浴利用してまいりました。県道沿いには大きな看板が立っているので、カーナビ無しで辿り着くことができました。最近全面リニューアルしたのか、山間の一軒宿とは思えない上品で綺麗な建物がそこに建っていました。
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ちなみに県道沿いの看板下が郡山駅から来る路線バスの終点となっており、私が訪問した時にはちょうど折り返して郡山駅へ帰るバスが出発するところでした。
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館内も非常に綺麗で美しく、どこもかしこもピッカピカです。こんなに綺麗な宿だとはじめから知っていたら、この日の晩は郡山のビジネスホテルではなく、こちらに投宿していたのに、あぁ残念なことをしたものだ…。玄関で「ごめんください」と声をかけると、洋服姿の女将が黒いワンコと一緒に現れ、「夜9時までですので、ごゆっくりどうぞ」と案内して下さいました。
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浴場は本棟の奥に位置する離れにあるため、専用の長い廊下を歩いで奥へと進んでゆきます。フローリングの床を一歩一歩進んでお風呂へ少しずつ近づいてゆくにつれ、どんなお湯に出会えるんだろうかという高揚感が、自分の足取りを徐々に軽くさせてくれました。
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廊下の窓の向こうに見える、塚みたいな盛り上がりは源泉井戸でしょうか。
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フローリングの床、白いクロス、そして白い暖簾。清廉潔白そのもので好印象です。脱衣室はそこそこ広く、清潔感が横溢しており、明るくて使い勝手も良好です。室内には貴重品用の小さな無料ロッカーがあるので、立ち寄り入浴の客でも安心して入浴できますね。
ちなみに、室内には棚と並んでビン牛乳の自販機があるのですが、福島県内にもかかわらず、なぜか牛乳の銘柄は酪王ではなく明治でした。
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色調のコントラストをはっきりさせた内湯もこれまたとっても綺麗で明るく、実に居心地の良い空間となっています。洗い場にはシャワー付き混合水栓が4基並んでいるのですが、そこに備え付けられているのはボディーソープとシャンプーでして、なぜかリンスが無いのが不思議なところ(リンスインシャンプーではなくシャンプーでした)。
内湯の浴槽は8人サイズで、白い析出が目立つ黒い石の湯口から加温されたお湯が浴槽へ注がれ、浴槽の縁から洗い場へ向かってオーバーフローしていました。なお槽内の底には大きなステンレスの蓋が2枚あるのですが、ここでお湯を吸引もしくは投入している形跡はみられませんので、おそらく加温以外に手は加えていない放流式かそれに近い湯使いを実践しているものと思われます。湯加減は約42℃で、万人受けする温度が維持されていました。
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露天風呂は渓谷に向かって展望が開けており、頭上こそ屋根掛けされていますが、前方視界には邪魔するものが無く、露天風呂エリア自体も雰囲気の良い日本庭園ですので、開放的な山の景色と相俟ってとても寛げます。
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内湯とほぼ同等かやや小ぶりと思われる大きさの岩風呂にも加温されたお湯が注がれ、投入口と反対側にある排湯口から惜しげも無く流下されています。内湯同様にこちらの底にもステンレスの丸い蓋が被せられていたのですが、やはりこちらでも吸引もしくは供給など稼働している様子は無く、石樋から落とされるお湯と排水口へ流下するお湯の量がほぼイコールであるように見えたので、けだし加温の上に放流式ではないかと思われます。
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上面に小石が並べられている石樋の側面や下部には、硫酸塩の白い析出がコンモリ付着してトゲトゲを形成していました。お湯は無色澄明で湯の華などは見られず、甘いタマゴ味と匂い、そして明瞭な石膏の味と匂い、更には弱い芒硝味が感じられました。硫酸塩泉らしいトロミがあり、キシキシ浴感と弱いサラサラスベスベ浴感が混在しています。
露天では加温が程々に抑えられており、湯口を出た直後は44~5℃ですが、湯船では40℃前後の長湯仕様となっており、全身を優しく包んでくれる心地よい浴感、開放的な景色や山の緑の美しさ、そして全体的な雰囲気の良さが長湯を助長し、お風呂を出ようにも出られなくなってしまいました。加温されたお湯であるとはいえ、硫酸塩泉らしい特徴がはっきりと現れている良泉であり、お宿の落ち着いた雰囲気も好印象。こんな素敵なお宿の存在にいままで気づかなかった自分を反省しました。おすすめ。
カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉 29℃
(詳細な数値を記録されている分析表は見当たらず)
郡山駅より福島交通バスの休石行で終点下車
福島県郡山市逢瀬町多田野休石29
024-957-2620
ホームページ
日帰り入浴:9:00~21:00
500円
貴重品用ロッカー・シャンプー類・ドライヤーあり
私の好み:★★★