今回から大分県長湯温泉やその周辺を巡ってまいります。
まずは長湯温泉と七里田温泉の中間に位置する一軒宿「三船温泉 民宿城山」からスタートです。
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民宿と言っても、今回利用したのはそのお宿に併設されている公衆浴場です。私が借りたレンタカーのポンコツカーナビはとんちんかんな場所を示していたので、到着できるかどうか不安だったのですが、県道30号線(豊後街道)沿いには「城山」の大きな看板が立っていましたので、このおかげで見逃すことなく辿り着けました。県道から敷地内に入ると、更に「温泉はこちらです」という札が立っていますので、その矢印に従い奥の方へ進むと・・・
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目的地である公衆浴場棟の前に行き着きました。こちらでは民宿の棟と温泉浴場の棟が完全別箇の離れになっているんですね。湯屋の前には広い駐車場も確保されているので、車でのアクセスも全く心配なし。
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湯屋の裏手の一角には、地面からパイプが突き出ている箇所があり、そこからお湯が漏れて舗装された地面が赤く染まっていました。その状況から察するに、ここが源泉なのでしょうか?
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玄関から中に入ると、右手に無人の番台があり、小さな券売機で湯銭を支払って、券をカウンターに置かれている箱へ置いておきます。番台では監視カメラが回っていますから、無人だからといってズルしてもお見通しですよ。
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無人の公衆浴場ですが、館内は手入れがきちんと行き届いています。脱衣室はスノコ敷きで、棚やカゴの他、洗面台が1台とドライヤーが1つ用意されていました。
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三船温泉は数年前にリニューアルされており、かつては鄙びた内湯が一つあるだけだったそうですが、現在は内湯の他、露天風呂も備わっており、内風呂も近年の九州で流行っている木造黒塗りで民芸調の、落ち着いた雰囲気です。
洗い場にはシャワー付き混合水栓が3基並んでおり、コンクリの床には滑り止めのスリットが刻まれています。なおカランから出てくるお湯は真湯です。
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浴槽は5~6人サイズの岩風呂。男女浴室を仕切る塀の下に湯溜まりがあり、ボコンボコンと音を立てながら温泉が湯溜まりへ吐出され、そこから両浴室へお湯が分かれて浴槽へ供給されています。ご近所の長湯温泉と同様に、こちらのお湯も浴槽への成分付着が著しく、槽内の岩は元の色がわからないほどクリーム色に分厚く石灰質がこびりついており、槽内のステップはこの付着によって瘤状の模様が形成されていました。湯船のお湯は2ヶ所の切り欠けから溢れ出ており、完全掛け流しの湯使いとなっています。
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リニューアル時に増設された露天風呂は、周囲を塀で囲まれているため景色を眺めることはできませんが、坪庭のような趣きに演出されており、庭木の緑が目に鮮やかでした。また全体的に屋根掛けされているのですが、訪問時は沛然とした雨が降り続いていたため、むしろこの屋根のおかげで雨を気にせず露天での湯あみを楽しむことができました。なお露天のお湯は、内湯の湯溜まりからVU管で引かれており、内湯同様に完全掛け流しです。
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内湯同様に露天も岩風呂ですが、こちらは岩の配置を変えて、日本庭園の池のような感じに構成されており、大きさは内湯より一回り小さく、3~4人サイズといったところでしょう。こちらの槽内も成分付着がすさまじく、湯尻では縁に付着したスケール同士が接近して湯船のキャパを狭めん勢いですし、お湯が溢れ出る切り欠け部分は成分のこびりつきによって、ミルフィーユを重ねたような層ができあがっていました。
お湯は湯だまりにおいてほぼ無色透明なのですが、空気に触れることにより赤みを帯びたベージュ色の粉状沈殿が発生し、湯船では弱くクリーム色に懸濁しているように見えます。濁ると言っても長湯温泉の各源泉のように強く濁ることはなく、浴槽底面が明瞭に目視できる程度の透明度はキープされています。お湯を口に含むと、石灰系の明瞭な土類味および弱い金気の味や匂いが感じられ、重曹味も含まれていました。ご近所の長湯温泉や七里田温泉は遊離炭酸ガスの多さで有名であり、この三船温泉のお湯も一見するとそれらと同類であるように思えますが、分析表によれば遊離炭酸ガスは46.9mgしかなく、その数値が示すように実際にも炭酸らしい知覚はあまり確認できませんでした。見た目から受ける予想通りに、湯船に浸かるとギッシギシに強く引っかかる浴感が得られ、湯上がりにはよく温まり、いつまでも湯冷めせずにポカポカ感が持続しました。
長湯と七里田という温泉ファンにはおなじみの温泉地に挟まれて目立たぬ存在ではありますが、お湯のクオリティーは両者に引けをとりませんし、なにしろ公衆浴場料金であるにもかかわらず、こんな立派なお風呂を利用できるとは、何ともありがたい話です。いかにも温泉天国大分県らしい、素敵なお風呂でした。
マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉 46.4℃ pH不明 溶存物質3963.5mg/kg 成分総計4010.4mg/kg
Na+:491.6mg(36.08mval%), Mg++:245.0mg(41.64mval%), Ca++:170.5mg(17.58mval%), Fe++:1.4mg,
Cl-:183.0mg(10.10mval%), SO4--:521.5mg(21.25mval%), HCO3-:2130.8mg(68.32mval%),
H2SiO3:213.9mg, CO2:46.9mg,
加水加温循環消毒なし
大分県竹田市久住町大字仏原1066 地図
0974-77-2818
6:00~22:00
300円
シャンプー類・ドライヤーあり、ロッカー見当たらず
私の好み:★★★
まずは長湯温泉と七里田温泉の中間に位置する一軒宿「三船温泉 民宿城山」からスタートです。
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民宿と言っても、今回利用したのはそのお宿に併設されている公衆浴場です。私が借りたレンタカーのポンコツカーナビはとんちんかんな場所を示していたので、到着できるかどうか不安だったのですが、県道30号線(豊後街道)沿いには「城山」の大きな看板が立っていましたので、このおかげで見逃すことなく辿り着けました。県道から敷地内に入ると、更に「温泉はこちらです」という札が立っていますので、その矢印に従い奥の方へ進むと・・・
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目的地である公衆浴場棟の前に行き着きました。こちらでは民宿の棟と温泉浴場の棟が完全別箇の離れになっているんですね。湯屋の前には広い駐車場も確保されているので、車でのアクセスも全く心配なし。
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湯屋の裏手の一角には、地面からパイプが突き出ている箇所があり、そこからお湯が漏れて舗装された地面が赤く染まっていました。その状況から察するに、ここが源泉なのでしょうか?
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玄関から中に入ると、右手に無人の番台があり、小さな券売機で湯銭を支払って、券をカウンターに置かれている箱へ置いておきます。番台では監視カメラが回っていますから、無人だからといってズルしてもお見通しですよ。
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無人の公衆浴場ですが、館内は手入れがきちんと行き届いています。脱衣室はスノコ敷きで、棚やカゴの他、洗面台が1台とドライヤーが1つ用意されていました。
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三船温泉は数年前にリニューアルされており、かつては鄙びた内湯が一つあるだけだったそうですが、現在は内湯の他、露天風呂も備わっており、内風呂も近年の九州で流行っている木造黒塗りで民芸調の、落ち着いた雰囲気です。
洗い場にはシャワー付き混合水栓が3基並んでおり、コンクリの床には滑り止めのスリットが刻まれています。なおカランから出てくるお湯は真湯です。
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浴槽は5~6人サイズの岩風呂。男女浴室を仕切る塀の下に湯溜まりがあり、ボコンボコンと音を立てながら温泉が湯溜まりへ吐出され、そこから両浴室へお湯が分かれて浴槽へ供給されています。ご近所の長湯温泉と同様に、こちらのお湯も浴槽への成分付着が著しく、槽内の岩は元の色がわからないほどクリーム色に分厚く石灰質がこびりついており、槽内のステップはこの付着によって瘤状の模様が形成されていました。湯船のお湯は2ヶ所の切り欠けから溢れ出ており、完全掛け流しの湯使いとなっています。
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リニューアル時に増設された露天風呂は、周囲を塀で囲まれているため景色を眺めることはできませんが、坪庭のような趣きに演出されており、庭木の緑が目に鮮やかでした。また全体的に屋根掛けされているのですが、訪問時は沛然とした雨が降り続いていたため、むしろこの屋根のおかげで雨を気にせず露天での湯あみを楽しむことができました。なお露天のお湯は、内湯の湯溜まりからVU管で引かれており、内湯同様に完全掛け流しです。
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内湯同様に露天も岩風呂ですが、こちらは岩の配置を変えて、日本庭園の池のような感じに構成されており、大きさは内湯より一回り小さく、3~4人サイズといったところでしょう。こちらの槽内も成分付着がすさまじく、湯尻では縁に付着したスケール同士が接近して湯船のキャパを狭めん勢いですし、お湯が溢れ出る切り欠け部分は成分のこびりつきによって、ミルフィーユを重ねたような層ができあがっていました。
お湯は湯だまりにおいてほぼ無色透明なのですが、空気に触れることにより赤みを帯びたベージュ色の粉状沈殿が発生し、湯船では弱くクリーム色に懸濁しているように見えます。濁ると言っても長湯温泉の各源泉のように強く濁ることはなく、浴槽底面が明瞭に目視できる程度の透明度はキープされています。お湯を口に含むと、石灰系の明瞭な土類味および弱い金気の味や匂いが感じられ、重曹味も含まれていました。ご近所の長湯温泉や七里田温泉は遊離炭酸ガスの多さで有名であり、この三船温泉のお湯も一見するとそれらと同類であるように思えますが、分析表によれば遊離炭酸ガスは46.9mgしかなく、その数値が示すように実際にも炭酸らしい知覚はあまり確認できませんでした。見た目から受ける予想通りに、湯船に浸かるとギッシギシに強く引っかかる浴感が得られ、湯上がりにはよく温まり、いつまでも湯冷めせずにポカポカ感が持続しました。
長湯と七里田という温泉ファンにはおなじみの温泉地に挟まれて目立たぬ存在ではありますが、お湯のクオリティーは両者に引けをとりませんし、なにしろ公衆浴場料金であるにもかかわらず、こんな立派なお風呂を利用できるとは、何ともありがたい話です。いかにも温泉天国大分県らしい、素敵なお風呂でした。
マグネシウム・ナトリウム-炭酸水素塩・硫酸塩温泉 46.4℃ pH不明 溶存物質3963.5mg/kg 成分総計4010.4mg/kg
Na+:491.6mg(36.08mval%), Mg++:245.0mg(41.64mval%), Ca++:170.5mg(17.58mval%), Fe++:1.4mg,
Cl-:183.0mg(10.10mval%), SO4--:521.5mg(21.25mval%), HCO3-:2130.8mg(68.32mval%),
H2SiO3:213.9mg, CO2:46.9mg,
加水加温循環消毒なし
大分県竹田市久住町大字仏原1066 地図
0974-77-2818
6:00~22:00
300円
シャンプー類・ドライヤーあり、ロッカー見当たらず
私の好み:★★★