高橋是清と言う人の自伝を読んでいる。どうもすごい人物である。若いときにアメリカに渡ると、騙されて奴隷のように働かされ、日本に戻ってきてからは実に多種多様な仕事に就いたり辞めたり、一念発起して猛勉強したり、飲んだくれて放蕩したりしている。大事業にも失敗する。そのあと日銀総裁になり、さらには日本の首相にまでなるはずだが、まだそこまで読み進めていない。これだけ乱暴に生きながら、なおかつ大きな仕事を成し遂げるところがすごい。
翻って我が身を思うと、乱暴にも生きていないが、大したことをしていないなあとつくづく感じる。器も違うが、時代も違う。と、時代のせいにしたがるところが、何より器の小さい所以かもしれない。
雨上がりに湧水を汲みに行きながら、そんなことを考えた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます