peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

藤沢周平著『静かな木』(新潮文庫)を読む! 2016年2月10日(水)

2016年02月12日 | 読書、本

2016年2月10日(水)、妻が最近購入した藤沢周平著『静かな木』(新潮文庫版、平成12年9月1日発行、平成25年4月5日 31刷)を読み終えました。下記の目次の通り、3つの短編を収録したもので、普通の文庫版よりも大きな活字で印刷されていることもあり、一気に読み進めることができました。

表題作の『静かな木』について、落語家立川談四楼氏は、解説の中で次の通り述べているが、同感である。”『静かな木』は凝縮されている。つまり長編としてもイケる作品で、削(そ)ぎ落とれた末に濃い仕上がりとなっている。3編中、最も藤沢周平らしさの出ている作品と言えようか。”

初出発表誌一覧:「岡安家の犬」週刊新潮 平成5年7月22日号、「静かな木」小説新潮 平成6年5月号、「偉丈夫」小説新潮 平成8年1月号。この短編集の単行本は平成10年1月新潮社より刊行された。

http://www.geocities.jp/une_gen/BookReviewH170627.htm [『静かな木』(藤沢周平著:新潮社)の書評]

http://readingbooks.blog.shinobi.jp/%E8%97%A4%E6%B2%A2%E5%91%A8%E5%B9%B3/%E9%9D%99%E3%81%8B%E3%81%AA%E6%9C%A8 [静かな木(文庫)感想 藤沢周平:読書メーター] 

 


岩手県立博物館「発掘された日本列島2015」を観る!(その6)2016年2月6日(土)

2016年02月12日 | 遺跡、石器・土器、古墳、

中沢遺跡(なかざわいせき、滋賀県草津市):古墳の副葬品、鍬形石が河川の跡からまさかの出土。古墳時代前期~中期(4世紀~5世紀)

 中沢遺跡は琵琶湖の南東部、草津市から栗東市にかけて所在します。平成23年~24年度には、遺跡の南側で発掘調査を行い、古墳時代前期~中期(4世紀~5世紀)の河川跡を検出しました。この河川跡は直線距離にして全長約130mあり、ここから動物の骨や植物(桃)の種のほか、土器や木製品、石製品が多数出土しています。木製品には腰掛や高坏(たかつき)など一般の集落では見られない特殊品がありました。規模の大きな前方後円墳からは、これらを石や埴輪(はにわ)で模倣した製品がしばしば出土していることから、腰掛や高坏は、当時の社会にとって大変重要な意味を持っていたといえそうです。

 また、石製品には滑石(かっせき)製の子持勾玉(こもちまがたま)や有孔円板(ゆうこうえんばん)などがあります。さらに、河川跡の底付近からは、腕輪形石製品の一つである鍬形石(くわがたいし)が見つかりました。鍬形石は古墳の副葬品として出土することが多く、古墳以外での出土は滋賀県内では初、全国でも2例目となる大変珍しい事例です。こうした出土遺物は、水辺での祭祀に用いられたと考えられます。

(上)腰掛:古墳時代前期、幅48㎝、奥行き23.5㎝、高さ19.5㎝。ケヤキを用いた一木造りのもの。古墳に副葬される椅子形石製品や埴輪の腰掛に似ていることから、有力者の存在が浮かび上がる。ひじ掛け状の丸縁部分には、補修の跡が認められる。

(上)木製高坏(もくせいたかつき):古墳時代前期。脚の裾部のみ出土。残存径54㎝、残存高6.6㎝。クスノキ製。裾部から脚部にかけて透かし孔の装飾が施されている。

 (上の左下)鍬形石(くわがたいし):腕輪形石製品の一種で、南海産の大型巻き貝、ゴホウラで作られた貝輪を模したもの。裏面に彫られた溝は、貝の水管溝(すいかんこう)を表している。石材は緑色凝灰岩(りょくしょくぎょうかいがん)で北陸産と考えられます。上半部のみの破片で、高さ8.9㎝、幅8.7㎝、厚さ1.9㎝です。


「世界の椿館・碁石」の椿・日本の誉(にほんのほまれ) 2015年12月10日(木)

2016年02月12日 | ツバキ(椿)

2015年12月10日(木)、「世界の椿館・碁石」(岩手県大船渡市末崎町字大浜280-1)に行ってきました。大温室内に置かれていた鉢植えの日本の誉(にほんのほまれ)という名のツバキ(椿)が、淡桃色地に白覆輪、一重、ラッパ咲きの花を沢山咲かせていました。

椿・日本の誉(にほんのほまれ)ツバキ科 ツバキ属 Camellia japonica cv.Nihon-no-homare

[産地]兵庫。[花]淡紅色地に白覆輪、弁脈鮮明、一重、ラッパ咲き、中輪。[花期]11~3月。[葉]楕円~広楕円、中形、波曲。[樹]横張り性、強い。[来歴]絞臘月の枝変わり。1950年代に池田市で発見。[誠文堂新光社発行、日本ツバキ協会編「最新日本ツバキ図鑑」より]