peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

一関市博物館テーマ展「松川二十五菩薩像の全貌」を観る! 2016年7月2日(土)

2016年07月02日 | 仏像、絵画、芸術展覧会

2016年7月2日(土)、一関市博物館(入間田宣夫館長)のテーマ展「松川二十五菩薩像の全貌~平泉文化の余光」[7/2(土)~8/14(日)]が、始まったので妻と一緒に観に行ってきました。この日は、京都大学の冨島義幸准教授と松川の二十五菩薩像保存会の佐藤育郎さんの講演があるというので選んだ次第。

一関市東山町松川に伝わる26体の仏像群は、臨終に際し人々を極楽浄土に導く「来迎(らいごう)」を表す貴重な文化財だそうですが、「全体が揃っていれば国宝もの」と言われるほどの物ですが、頭部が無かったり、手足がなかったりして完全な姿は一体もないそうです。

この度、収蔵庫を修理することになり、これら26体の仏像群を一関市博物館に移して展示することにしたようです。二十五菩薩像は、本尊の阿弥陀如来坐像(高さ110㎝)と25体の菩薩像からなり、全て頭部や上半身などが無く、本尊の頭部は後から作られたものとのこと。一関市博物館は、仏教建築が専門の冨島義幸・京都大学大学院准教授の指導を得て、腕や胴体などの接合に挑戦。百数十点のパーツを抽出し、ホゾの位置や衣服の文様を手がかりに、15体の接合に成功したそうです。このうち3体はこれまで未確認だった頭部の一部も特定したそうですが、適切な接着方法が無く、手で支えて接合した菩薩を撮影してパネル写真を展示しているそうです。今回の調査研究の結果、皮膚の部分は漆で金箔を貼り付け、衣服は彩色されていたことも分かったそうです。[詳しいことは、一関市博物館発行の「テーマ展2 松川二十五菩薩像の全貌~平泉文化の余光」(200円)をご覧ください。]