WIND AND SOUND

日々雑感 季節の風と音… by TAKAMI

瀬戸内国際芸術祭 豊島編3

2010-10-29 | 瀬戸内国際芸術祭






「豊島の気配」




順番が前後します。

豊島には、今月17日から、「豊島美術館」がオープンしています。
終幕間際のオープンなので、島にはど~っと人が押し寄せ、この美術館も、整理券がないと入れない状況。
その辺の事情をあまりよくわかってない私たちは、美術館で1時間後に入場できる整理券をいただいて、急いでまたバスに乗り、別のエリアに行って、小走りに作品を観てまわったのですが、人気のところは、どこも15分待ち、30分待ち状態。
こんなのまだいいほうかも。
週末などは、1時間以上なんていうのもあり。
まるでディズニーランド(@_@;)

人気のアトラクション…じゃなくて、人気の作品は泣く泣く諦めても、美術館だけは行きたかった。

冒頭の画像は、美術館の傍の池に浮かんだオブジェ。
見る場所、方向によって、こんなにイメージが違います。
池の向こうに海が見えて、空が池に映って、全部ひとつに繋がっているような不思議な感覚にとらわれます。
島の棚田に向かって立つと、池には緑が映り、島のいのちがこのオブジェのひとつひとつに息づいているように見えます。







でっ、これがその、「豊島美術館」

ここには、たった1点の作品だけが展示されています。
建築と作品が一体となった、あっと驚く美術館、、、

私、なにも予備知識なく行きました。
敢えて行く前にネットで検索とかしませんでした。
「瀬戸内アートフェスタ」は、ディズニーランドとは違う。
効率よくまわる…とか、予備知識を持って、計画を立てて…とか、そんなのとは全然違う世界なんだもん。


美術館に整理券を貰いにいったら、おねーさんが、これから観賞する人たちに解説をしていました。

「作品は、1点です。そして、それは、小石やリボン、水…などでできていて、とてもデリケートなものです。
皆さまの足元に展示されています。
みなさまは、作品の上に立つことになります。」

もぉ~~こんなん聞いただけでわくわくするじゃないのよ♪♪♪

靴を脱いで、ドームのような美術館のトンネルのような入り口を入っていきます。

そして、それはコレ。

↑画像だけは、ゼヒご覧ください。
2ページめもゼヒご覧下さい


興味のある方はインタビューも。




水が、小さな真珠ほどの白い小石から点滴のように、ものすごく僅かずつこぼれ出すのです。
そして、それが小さな水溜りをつくり…
微風でもそれは幽かに揺れて、動き出します。
震えたり、走りだしたり。
生きているのです。

やがて、大きな水溜りに絡めとられていく。
命の誕生と終焉のようです。


すっご~~~くよかった… 来てよかった、これだけで、よかった。


アートフェスタ終幕後も、美術館は存続してます。
ぜひ体験してみてください。
しかし、、\1500…ってどんなもん??
このアートに値段をつけるのは、ものすごく難しいと思う。

いや、どのアートでも、音楽でも、「値段」をつけるのは難しい。

子供はタダだ。
子供には、思う存分観て感じて、楽しんでほしい。

でも、私はTakを連れていけませんでした(T_T)
一緒に行けたら、すごく親子で楽しめたのに…

3年後は、Takは中2。
友達や彼女と一緒にいく時代だもんね、、、
今は、「3年後に、絶対おかーさんと一緒にいく」と言ってるけどね。
なんか、その発言もケナゲ、、(T_T)
Takは、私が平日に行ってきたアートフェスタの画像をこのブログにアップした画像をみて、3年後に思いを馳せているというわけです(T_T)


さて。

豊島美術館を後にして、高松行の最終高速艇に乗るために、他の作品はすべて諦め、さっさとバスに乗ったのでしたが…甘かった、、、


(つづく)






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瀬戸内国際芸術祭 豊島編2

2010-10-29 | 瀬戸内国際芸術祭




「遠い記憶」




循環バスで次にいった海辺ゾーン。

公民館だった建物に古民家の窓や扉を配置したもの。
全体を観賞するのもおもしろいのだけど、「サッシ」じゃない、ひとつひとつの窓や建具もすごく懐かしい…
こんな窓、ウチの家にもあったよね…
建具でトンネルを作ってあって、そこを歩いて中に入ると、昭和の、私の子供時代にタイムスリップするような、、そんな感じ。
トンネルの向こうには、島の畑の風景が見える…





「潜在意識下の海の唄」



海はこんな唄をうたっているのだろうか…

「堤防にオルガンパイプを設置し、波と潮の干満ののリズムを音として紡ぎ出すサウンド・インスタレーション」
とのこと。

3本のパイプから聞こえてくる音は、低音の F A♭ C(とパイプには書いてあるが、絶対音感が怪しいTAKAMIには、ど~もちょっと違うように聞こえる)
いずれにしてもマイナーコード(短3和音)です。
低くてもの悲しい響きが、風向きによっては、遠く離れた海岸を歩いていても聞こえてきます。
この逆さになったボートの上に設置された3つのパイプは、ず~~~~っとずっと、たったの3音だけで、海の唄を、奏で続けているのです。
訪れる人もいなくなった、深夜の海岸でも…

夜の海岸で、一晩中海の唄をきいてみたい…なんていう思いに駆られる、、、


海岸から少し陸に歩いて、次の作品へ。





歩きながら、民家の庭先にきれいなクモの巣をたくさん見つける

そして、こんな美味しそうなぶどうが、目の前に…





「残り物には福がある。」







古民家の中にティラノザウルスがいます。
たくさんの古びた家具を抱えて、守り神のように。




土間のキッチンには懐かしい調理器具が…









島の家は、みんなこの瓦とこの壁。
雨や風に強い。




「ハーモニカ」


ここは、漁師の家
家全体は、漁網で覆われています。
座敷には、布で大切に包まれたお皿が「豊島」を模って並んでいます。
これがアート??…って、
これがアートです。
奥に見える押入れのお布団とか、箪笥とか、家まるごとアート。
この作品は、ここで暮らしていたひとへの思いであふれかえっているように感じる。






この箪笥の引き出しを閉めるとき、ハーモニカの音がします。
懐かしい、郷愁を駆り立てられる音。
それで…この作品の名前は「ハーモニカ」…


ここで、時間切れ。最後の「美術館」にいかなくちゃ。
びえ~~~ん(T_T)

(つづく)


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