少年時代
JINさんから、岩手の大船渡市で被災した彼女とその家族が生存している可能性が大きいという情報を入手したとの連絡がありました。
Takが春休みに入ってすぐに、「エコ・サイエンスクラブ」の卒業旅行に、2泊3日で、山口方面に行くことが決まっていました。
「卒業旅行」といってもTakはあと1年在籍しますが。
ものすごく有意義で楽しそうなスケジュールで、Takも、すごーーーーく楽しみにしていました。
しかし…
被災地の大変な様子を見るにつけ、やはりここは、子供にも母の気持ちをしっかりと伝えて、諦めさせるべきだ。
一生懸命働いて確保したTakの旅費は、義援金に回す。
それを、Takにきちんと伝えて、彼も納得しました。
救援物資の打診をさせていただいた東京のみなさん、ごめんなさい。
ご辞退くださったみなさまの仰るとおり、今回は、もっと深刻な被災地の方に、有効に使っていただこうと思います。
義援金はこれから、病院などに行きがてら、みなさまの暖かい真心とともに、日本赤十字社香川県支部に直接持参します。
私も、震災以後ずっと考えていましたが、Takに旅行の中止について話し合うと、泣きベソをかいていました。
あんなに楽しみにしていたのに可哀想とも思うし、他の人たちはみんな行く模様。
私自身も考えこみましたが、やはり、ここはTakにも我慢させよう。
高松は何の被害もありませんでした。
Takにこのことを、自分は無事でよかったと、対岸の火事のように済ませたくない。
本当の被災の辛さは体験した人でないと絶対にわからないと思いますが。
JINさん(仮名)も命を削って岩手に行くのをやめ、さらには、彼女の生存の望みも出てきて、
また、別件ですが、心配だった人にもやっと会えて、よかった…とりあえずよかったと個人的には安堵しています。
被災者の方々には、今もご高齢やご病気で生死の境にある方もいらっしゃるだろうし、これからまだまだ、不自由で厳しい避難生活が続いていくし、家族・親族、友人の安否が未だにわからない人は、私の身近にもいらっしゃいます。
それは心が痛むけれど、とりあえずは自分の身内や、近いところで一件落着すれば嬉しい。人間ってそんな罪深いというか、業の深いというか、そういう生き物なのだなあと思い知らされます。
東電の電力供給の制限のやり方、国の対応や、原子力発電の是非とか、いろいろな不満や文句が噴出しているようですけど、国の代表はすべて選挙で私たちが選んだのだし、私は、不眠不休で従事されている方は本当に尊い、信頼してお任せするしかないのではという思いです。
救助や復興にむけて実践の作業に携わることができない私達には、祈ることしかできない。
けれども「祈り」は希望のエネルギー。人の「祈り」の波動は大波となり、復興の原動力となると信じています。
畏れながら、天皇陛下の昨夜のお言葉を引用させていただきます。
このお言葉を忘れずにずっと心に留めておきたいと思って、自分でタイプしてみると、簡潔なお言葉の中から、暖かで力強い大和の心が溢れるのがひしひしと伝わってきました。
私たち皆が様々なかたちで少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います
被災した人々が決して希望を捨てることなく
身体を大切に
明日からの日々を生き抜いてくれるよう
また国民1人びとりが 被災した各地域の上にこれからも長く心をよせ
被災者とともにそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを 心より願っています