ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

ヒメゲンゴロウ

2006年09月14日 | 生き物 自然


久しぶりに、知り合いのシェフ(以前取り上げたこと
があるフランス料理屋の)と話した。
話題は、今年の田んぼの状況。
彼は、3年ほど前から田んぼ作りに目覚め、完全無農
薬、有機栽培で米作りを始めた。
その分、ますます本業の方は...だが。
で、今年の出来は?と訊くと、「去年の半分位かな」と
答えた。
その原因は、雑草。
今年の雑草は、半端ではなかったそうだ。
毎日雑草取りに追われ、終わったころには、始めのとこ
ろに雑草が、と振り出しに戻ってふたたび雑草取り、と
こんな感じだったらしい。

無農薬の、一番大変なところがこの雑草取りだ。
去年は、殆ど雑草がなく、独自の方式を確立したなどと
強気なことを言っていたが、一年にして早くも撤回。
彼の分析したところによると、蓮華の種まきが遅かっ
たからということらしい。
遅いゆえに、蓮華の根がしっかり張る前に、他の雑草
に侵略されてしまった、と。
こうやって、試行錯誤の稲作りを毎年繰り返すわけだ。
聞いてるだけで、大変さが伝わってくる。

やはり人間、楽したいから農薬に頼ってしまう。
これは、一方的には責められない。
土が死ぬ、と言ったところで、土が死体になるわけで
もなし(死体になれば腐るからむしろ土には良いが、
そういう問題ではなかった)。
取り敢えず、作る側の意識に頼るしかないのが現状だ。
後、食べる側としては、せっせとより安全な食品を求
めることが重要となる。
まず、スーパーの形ばかり揃った野菜を重宝する、そ
の姿勢を改めることから始めるということか。

で、本日のテーマ「ヒメゲンゴロウ」はどうしたとな
るが、雑草と稗も多かったが、「ヒメゲンゴロウ」も
多かった今年の田んぼ、ということらしい。
他にも「ミズカマキリ」「カブトエビ」(これは昆虫
では無く甲殻類)と、生物にとっては豊かな楽園だっ
たそうだ。
「ミズスマシ」は?と訊くと、どうも「アメンボウ」
と混同しているようで、話が今ひとつ通じない。
思わず、水生昆虫にも興味を持ってよ、と心の中で呟
いたが、知らなくても楽園を作っているのだから、何
の問題も無いのである。
コメント